三人の博徒

劇場公開日:

解説

「浪花侠客 度胸七人斬り」の小沢茂弘と、「兄弟仁義 関東命知らず」の村尾昭が共同でシナリオを執筆し、小沢茂弘が監督したやくざもの。撮影は「日本暗黒史 血の抗争」の鈴木重平。

1967年製作/85分/日本
原題または英題:Three Gamblers
配給:東映
劇場公開日:1967年12月1日

ストーリー

昭和初期。横浜港新埠頭建役工事請負の一件から、親分岩井を、荒木一家の杉山勘助に射殺された代貸の小泉吉之助と昇の兄弟は、組の客分大島直次郎に荒木組組長徳三郎を斬らせた。直次郎は網走刑務所に服したが、そこには勘助も送られて来ていた。勘助は、親分の仇とばかり、何かと直次郎に挑戦してきた。が、直次郎の人柄に惚れ、兄弟分の契りを交した。その頃、娑婆では、荒木一家は解散し、岩井一家の二代目を継いだ小泉は、中国人張伝芳と結んで人身売買、麻薬密輸で暴利を貪っていた。その上、小泉兄弟は張と計り、直次郎の妻さとを手篭めにするとマカオに連去ってしまった。それから五年、直次郎は勘助と共に刑を終えて出獄した。しかし、待受けていたのは妻ではなく、小泉らの敵対行為だった。さとが吉之助の橋渡しで張の妾にされマカオに渡ったと仲間から聞かされた直次郎は、勘助を伴なってマカオに乗込んだ。だが、さとはすでに女郎屋に売られたあとで、小泉一味の根城張宅にはいなかった。小泉は、間髪を入れず客分の長野国太郎に襲わせた。が勘助の出現でその場は一応収った。勘助と国太郎は兄弟分だったのだ。国太郎は、岩井一家の悪業に業を煮しながらも、岩井組に義理を通す決心をしていた。一方、さとを必死に探す直次郎は、ある日、万引き中の少年を助けた。その少年が息子であることを知った直次郎は愕然とした。さとは、息子の養育費を得るために女郎に身を落したというのだ。「招福楼」に駆けつけた直次郎は、五年ぶりの再会に涙を流した。その情景を見ていた国太郎は、二人を見逃した。やがて、さとの足抜きを怒った岩井一家は、知人宅へ逃げる二人に機関銃の追いうちをかけた。直次郎を庇い銃弾をあびたさとは、夫と息子に見守られながら息をひきとった。時を同じくして、岩井一家になぶり殺された勘助の無残な死体が、直次郎に届けられた。怒りに燃えた直次郎は、勝負を求める国太郎を激突の末斬ると、狂ったように一家の集合する張宅に現われた。小泉兄弟の悪業に泣く人々の怒りを背負って斬込む直次郎。そんな彼にかなう者は一人もいなかった。

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