「年を重ねてわかる小津の魅力」麦秋 k.moriさんの映画レビュー(感想・評価)
年を重ねてわかる小津の魅力
若い頃に小津映画を見たとき、正直つまらなかった。淡々としてクールな演出や映像表現が欧米で受けているのかなあとそんな受け取り方をする西洋人の浅薄さのようなものを感じたりして。しかし年を重ねてからこの映画を見ると、日本人の微妙な心のやりとりや美質を、失われつつある日本人の内面的な品性を表現したかった小津の気持ちがよく理解できるようになった。これは傑作であると。同時に見た「晩春」と並び優れた作品である。
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