「愛と遺恨の忠臣蔵外伝」薄桜記 しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
愛と遺恨の忠臣蔵外伝
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原作は未読です。
市川雷蔵と勝新太郎―"カツライス"と呼ばれ親しまれていた大映二大スターの共演による、格調高き文芸時代劇。
堀部安兵衛と丹下典膳の友情。遺恨がさらなる遺恨を呼ぶ憎しみの連鎖。典膳と千春の切なすぎる愛。人間ドラマがとにかく秀逸で、過酷な運命に翻弄される丹下典膳役の市川雷蔵が、情感の籠もった名演で体現しており、魅せられました。
クライマックスに繰り広げられた、雪の降りしきる千春寺での対決は、斬新な殺陣とそれを切り取る緻密なカメラワークによって、壮絶を極める死闘の中に、美しさと儚さ、とてつもない悲しみが入り交じるシーンとなっており、その見事さに息を呑み、自然と涙がこぼれてしまいました。
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