配達されない三通の手紙のレビュー・感想・評価
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魅惑の女優達の共演
地方の名家で巻き起こる犯罪の予兆に動揺する家族を描く物語。
1980年代のサスペンスをWOWOWが放送。名前だけは知っていたので試しに鑑賞。
粗は目立ちますが、見所のある作品だったと思います。
栗原小巻、松坂慶子、小川真由美、竹下景子・・・後年に名を遺す女優達が魅力たっぷりの演技を魅せてくれます。
犯人特定の展開は中々の展開ですが、特に竹下恵子の役回りは見事でした。
ただ、粗はとても目立ちます。
重要な手紙を廃棄しないなんてあり得ないし、婿の過去を調べないのもあり得ない。それらを上手にクリアしていれば、もっと高い評価が出来る作品になったように思います。
私的評価は普通にしました。
中学生の時に一度観たことがあり、当時は「クソつまらない」という印象...
中学生の時に一度観たことがあり、当時は「クソつまらない」という印象と、松坂慶子の後ろ姿のヌードだけがやけに記憶に残っていた。
しかし、久しぶりに観るとそんなに悪くはなかった。
栗原小巻の迫真の演技はお見事。
それにしても旦那が3年前の結婚直前にびびって逃げ出したのが全ての元凶だな。
いやはやもう、観るのがつらかった 新藤兼人の脚本でこんな思いをしたのは初めてだ なんでこんな事になってしまったのだ
これは厳しい
残念だ
とにかく脚本が壊滅的に駄目
まったく未整理の登場人物、未消化なプロット、穴ぼこだらけの展開
呆れてものも言えない
脚本はあの巨匠の新藤兼人なのに
いったいどうしたんだろう?
素晴らしいのは未来日付の三通の手紙に着目した構成と「配達されない三通の手紙」という題名だけだ
そこには新藤兼人の知性の凄さと切れ味を感じる
しかしミステリーの娯楽大作としてはまったくの失敗作としかいえない
目指したのは、和製のオリエント急行殺人事件や、ナイル殺人事件のはずなのに
よくまあ、野村芳太郎監督ともあろう人が
こんな脚本で撮影に入ったものだ
本当にどうした事だろう
いやはやもう、観るのがつらかった
新藤兼人の脚本でこんな思いをしたのは初めてだ
なんでこんな事になってしまったのだ
こんな脚本でも、なんとか映画になったのだから、野村監督の剛腕というか力業というか、タップリの撮影予算で組まれたセットと衣装、そして超豪華俳優陣と超一流スタッフ陣がねじ伏せたというべきか
そこに1個オマケだ
悲しい、がっかりな作品だ
萩
贅沢なキャストで、ずっと観てみたいという気持ちがあったのだが、ようやく実現。松坂慶子は場面の空気を変えるオーラを出していた。竹下景子を終盤で使うなんて贅沢。ストーリーはさほどひねりはないものの、終始観ていられた。萩の町は美しい。去年行った。
「居候でございますよ」と変な日本語を使うはとこにあたるボブのよう...
「居候でございますよ」と変な日本語を使うはとこにあたるボブのように、笑える箇所もある新藤兼人脚本作品。この調子で進んでいたら、とてもエラリー・クイーンの映画だとは思えなくなるかもしれない。
もちろん野村芳太郎監督作品なのですが、新藤脚本であるから音羽信子がもちろん出ているため、家族の食事シーンの台詞回しはまるで新藤監督映画のような雰囲気になっていました。栗原小巻と松坂慶子の対決も女優魂を発揮して白熱したバトルとなっていました。“けいこ”対決で“三択の女王”竹下景子も負けてはいられないと頑張っていましたが、それほどでもなかったようです。
「おにいちゃん」などと言われると、昔付き合ってた彼女を思い出すけど、今まで付き合ってきた男と間違わないようにするための作戦だったような気がします。そんなことを考えてたら、筋が読めてしまう・・・
この秋 ミステリアス・ラブを あなたに
映画「配達されない三通の手紙」(野村芳太郎監督)から。
「手紙」をキーワードに作品を選んだら、
1978年日本アカデミー賞作品「事件」のスタッフ(監督・脚本)らが
製作した作品にぶつかった。
今では、2時間ドラマになってしまいがちだが、当時としては、
外国小説を原作とした映画化として話題を呼んだと思う。
場面場面では、突っ込みどころ満載で笑える部分もあるが、
豪華キャスト・スタッフの名に驚くしかなかった。
片言の日本語で、外国人を表現したり、
「味の素のマヨネーズ」や「もやし一袋32円」と書かれた
商店街の貼紙に、その時代の生活感が記録されていた。
今回の気になる一言は、この作品の「予告編」。(汗)
キャッチコピーとしても、作品全体をあらわすフレーズとしても
「この秋 ミステリアス・ラブを あなたに」は上手い。
特に「ミステリアス・ラブ」には、唸るしかなかった。(笑)
単なる、殺人の推理小説だけでなく、また恋愛小説でもない。
日本語では、文字にしにくいジャンルを、
「ミステリアス・ラブ」という単語は、表現している。
ただ「mysterious」とは、本来「神秘的なさま。不可解なさま」の意。
事件や犯罪の問題解決への捜査を描いた推理小説「ミステリー」を
知らなければ「神秘的な愛」「不可解な愛」となるが・・。
まぁ、それでも意味は通じるかなぁ、今回の場合。
P.S.
「脚本(新藤兼人)」「スタイリスト(原由美子)」の名前を見つけ、
こんな作品に関わっていたのか、と嬉しくなった。
エラリー・クイーンの小説を「災厄の町」と訳した早川書房も天晴れ。
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