劇場公開日 1955年11月29日

「美しい信州の風景の中の「君」有田紀子‼️」野菊の如き君なりき(1955) 活動写真愛好家さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5美しい信州の風景の中の「君」有田紀子‼️

2023年11月13日
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この作品は「二十四の瞳」と並ぶ木下恵介監督の代表作です‼️15歳の男の子が2歳年上のいとこの女の子と愛し合うが、周囲の反対で結ばれず、女の子は別の家に嫁ぎ、ほどなく死ぬ・・・。老人となった男の子の回想という形で物語が進むのですが、ホント遠い昔の淡く悲しい恋の思い出をそのままフィルムに焼き付けたような作品‼️観てると自然と涙が・・・。回想シーンになると画面に白くぼかした額縁のようなものがかかって卵形になる‼️これぞタマゴスコープ‼️まるで古い時代の写真を見ているような気持ちにさせてくれます‼️舞台となる信州の風景がモノクロの画面とタマゴスコープによって美しく展開していて、その風景の中の「君」有田紀子さんの純真さがホントに胸を打つんです‼️主演の2人の演技もセリフなんか棒読みに近いんですが、それが逆にこの無垢な物語に真実味を与えているような気がします‼️そして老人となった男の子を演じる笠智衆さんの佇まいも、なーんか涙を誘うんですよねー‼️

活動写真愛好家