ねじ式のレビュー・感想・評価
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映画化に挑戦したが〜「チープなポルノ」感が残念!
1998年公開、配給・ビターズ・エンド。
【監督・脚本】:石井輝男
【原作】:つげ義春〜『ねじ式』ほか
主な配役
【ツベ】:浅野忠信
【国子】:藤谷美紀
【看護婦】:藤森夕子
【コバヤシチヨジ】:つぐみ
【やなぎ屋の娘】:藤田むつみ
【ヌード小屋の女】:青葉みか
【女医】:水木薫
監督は「東映ポルノ」の石井輝男、71歳。
主演は浅野忠信、25歳。
つげ義春の退廃的で虚無的な作風は、
若かりし頃の私の大好物だった。
河原の石を売ってみたり、からだ一つで放浪したり、
一連の私小説のような作品群は、
「生きてさえいれば、なんとかなる」
と思わせてもくれた。
『ねじ式』は、そういう作品とは風味の異なる短編幻想譚だ。
「テッテ的(徹底的)」、「シリツ(手術)」、「メメクラゲ(✕✕クラゲの誤植)」などの言葉遊び?もある。
よく映画にしようと考えたものだ。
◆ツベ氏は、浅野忠信ではないでしょうに。カッコ良すぎですって。
◆『ねじ式』『もっきり屋の少女』『やなぎ屋主人』をムリヤリくっつけた脚本は疑問。
マゼンタ、イエロー強めの色調もあって、
「チープなポルノ」感がとても残念。
☆1.5
こんなもんだったかなあ
~メメクラゲ~
粗悪なB級ポルノ
映像化する旨味があまりにもない気がする。
しかし石井輝男のキャリアを鑑みると迂闊にストレートな罵詈雑言が吐ち散らせないのがもどかしい。セリフを原作からほとんど変更しなかったことや、敢えてチープな撮影技法を多用していることにも何か意図があったのではないかと勘繰ってしまう。
おそらくそういった見る側のメタ的事情も織り込んだうえで撮られた単なる悪趣味映画といったところなのだろうけれど、そういうのってズルいからどちらにせよあまり好きになれない。
私が原作未読であったならばより平坦に、「粗悪なB級ポルノ」という所感くらいしか抱くことができなかったと思う。
『もっきり屋の少女』に関しては原作のバランス感覚のよさを改めて思い知らされた。これは水木しげる風に人物造形が戯画化されていればこそかろうじて文芸として成立するものであって、それを実際の人間に演じさせるとかくも不愉快で平板な児童ポルノに落ちぶれてしまうのだな、と。
完全なアート作品と見れば
嫌じゃないんですがこの古い、嫌悪感。
疎外感は消えるか
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