劇場公開日 1981年11月7日

「重厚な重厚な社会派」日本の熱い日々 謀殺・下山事件 こまめぞうさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0重厚な重厚な社会派

2023年7月29日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

怖い

知的

実際にあった事件。
国鉄王と呼ばれた下山が不審な死。
他殺か自殺かはっきりしないままうやむやになり
もはや時代は平成の世となってしまいました。

この事件の捜査にあたった刑事の回顧録でも、
自殺にしては謎が多すぎるが
なし崩しに捜査本部も解散してしまったと
あったように思う。

映画はこの事件を執念で追い続けた
新聞記者の目線から語られていくのだが
徐々に大きな陰謀の陰を感じることになる。

時代に翻弄される日本をみるような気がした。
戦後も売国奴がいた、あるいは
今もいるのだといっていいんだろうな。

もはや戦後ではない、そう言った首相がいた。
しかしずっと戦後を引きずり続けた
アンダーグラウンドがあるのだ。
平和は薄氷の上にかろうじて成り立ってる、
そんな感覚に寒気を覚える映画だった。

こまめぞう