「海は死にますか 山は死にますか」二百三高地 hyvaayota26さんの映画レビュー(感想・評価)
海は死にますか 山は死にますか
戦闘シーンは迫力あり!スケール感もあるし、高低差もきちんと描かれてるし日本映画やるじゃんって思った。丸の内TOEIの大スクリーンで見られてよかった。
途中、歌詞が画面に出てきて防人の歌がフルで流れる。自由だ。
乃木希典は無能に見えるんだけどそういうことでいいの?主役なのに。ひたすらただ突撃してくだけ。突破できたらラッキーみたいな戦術。あれでよく勝ったな。
ロシア文学好きだったあおい輝彦がひとりまたひとりと部下を失い、どんどんロシア兵を憎んでいく様が哀しい。文学は戦争や憎しみに勝てないのか…。
ロシア兵も人間味ある感じで描かれてて面白い。
日本兵側も豆腐屋、ヤクザ、シングルファザー、太鼓持ちなどバラエティがある。
偉い人側と庶民側両方描くのでけっこう入り組んでいる。盛り込みすぎな気もするが大作的なスケール感。
乃木希典が天皇に奏上するところはよく聞き取れないし文語だし難しい。80年代の人はわかったのかな。
栗を食べて涙を流して歯が痛いんだ…という丹波。
丹波哲郎のセリフも多めでがんばっている。
2シーンしか出てない野際陽子、長男に続いて次男も亡くしたあとの表情がすごい。
音楽も華麗。
ここはお国の何百里〜の曲は日露戦争の歌だったんだ。
勝ち戦を描いてすら悲しく、反戦的になるのが日本映画なんだなあ。戦争を経験した人たちがまだ世の中にたくさんいた時代の映画。
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