日本一のゴリガン男
劇場公開日:1966年3月16日
解説
「続社長行状記」の笠原良三がオリジナル・シナリオを執筆、「大冒険」の古沢憲吾が監督した“日本一”シリーズ第三作目。撮影は「クレージーの無責任清水港」の小泉福造。
1966年製作/93分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1966年3月16日
ストーリー
月給上れば税金上り、物価も上昇気運の今日この頃、生きぬくためには、自分を耐えて、計算づくで勝負するより他はない。ファィトバィタリティの日本等は、不況の波にのまれて身売りした商事会社でブァワーとやろうと張り切った。等の理論は、セールスは数字を使って合理的にす早くやることであった。だが社長の左右田が社労党の代議士であるため、何かと政治的にうまくいかぬこともあって、等も頭をかかえることがある。だが左右田の娘百合子の魅力に、等は元気百倍するのだった。今や統南商事は等一人舞台の観があった。認めた社長は、等の給料を倍増したが、反面社内の嫉妬を全身に集めた。百合子は人間のタイプとして等をさげすみながら、ビジネスマンとして等を大いにかっていた。独走する等に成績の上らない仕事が与えられた。イオナイト、イオン交換樹肪で水の性質を変える装置だ。死んだうなぎを生きかえらせると、全国のウナギ屋に装置をセールスしたが、ホテルの食堂でコックにいじめられた等は、柄にもなくションボリ、百合子に激励されて、やっとたらあがった。等は社長の郷里海無市が上下水道をとりつけるのを聞いて、社長の息のかかった議員黒原伝平にとりいった。セールスするうえで、人情と義理にすがるほど楽なことはない。しかし黒原は名前の如く腹黒い人間。等も負けてはならじとスポンサー黒原に大サービスにつとめた。だがこの話も保守党の反対にあっておじゃん。大口契約に矢敗したうえ、馬鹿げた出費。だがくじけぬことがセールスの秘訣。バーで一杯とくつろぐ等は、なじみのリリ子がアラジニア国大統領夫人におさまったと聞いて手を打った。アラジニアは水不足の国だ。数十億の商談に成功した等は、百合子とめでたく結婚へゴールイン。だが百合子夫人の浪費狂は大変なもの。統南商事きっての名セールスマン、ゴリガン(合理化案)男も、女神の前では、その神通力を矢ったかのように見える。