劇場公開日 1968年10月12日

「(x²+x)+24=(y-12)カッコカッコカッコ…ここまでしか聞きとれませんでした。愚かなる“神の国”。衝撃のラストシーンが忘れられません。」肉弾(1968) 野球十兵衛、さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0(x²+x)+24=(y-12)カッコカッコカッコ…ここまでしか聞きとれませんでした。愚かなる“神の国”。衝撃のラストシーンが忘れられません。

2024年4月28日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波、VOD

泣ける

悲しい

難しい

また本筋から外れたことやってるし。
これね、ネットの力まで借りて調べようとしたんですが、当然挙がっていませんでした。完全ギブアップです。
多分、バブル期真っただ中のテレビ放映が初見だったと思うです。
あの頃ってなーんでも放映してくれていたから良き時代だったなぁ。
強烈すぎるラストシーンのインパクトが、今になっても忘れられずの再鑑賞です。
課金までしてコレを観るための大きな動機があったはずなんですが、コロっと忘れてしまいました。
(本当に何だったんだろう?)
まぁいいか。

作中でね、古本屋の“観音さま”を、日本一おばあちゃんが似合う女優・北林谷栄さんが演じていらっしゃったじゃないですか。
一方のおじいちゃんは、これまた日本一おじちゃんが似合う俳優こと、笠智衆さんだったし。
後半の相棒を務める少年は、これまた日本一子役が似合う雷門ケン坊だったり。
肝心主役の寺田農さんはといえば、日本一ムスカの声の似合う俳優だったり(笑)
Wiki調べだとね、日本一死神が似合う(笑)天本英世さんもご出演だったのですね。どこだか気がつきませんでした。
(故人が多いので、敬称の有無が混在して書きにくい!)

この作品で語られる主人公の一人称の“あいつ”。その意味を探ろうと観ていました。
これ、多分、自分から見た自分への言葉ですよね。大いなる自虐を込めた。
もしそうなら、この映画は死後から俯瞰で見た、愚かなる自分の戦争物語だったんだろうなぁ、と思えて。
自分をこんな愚者にしてしまった、愚かな国への痛烈な皮肉だったと思えて。
たびたび叫ばれる「バカヤロー!」はもちろん、愚かなる戦いを続けた“神の国”に対してのことは明らかであり。
そんな愚かな国に生まれてしまった自らの不幸を呪う物語だったと思えて。
えっ、違います?
肉弾=弾丸の代わりとして敵陣に突入すること。
そんな犬死さえさせてもらえなかった哀しい男のとても悲しい物語だと思いました。
マンドリン?の音色のメインテーマも、大変美しく印象深かったです。

実を言うと、物語そのものについては、牛みたいに反芻&消化きないでいるのですが、ラストシーンのインパクトで、この採点になりました。←豚かよ!あいつ(私)は!

野球十兵衛、