「嘘、嘘、嘘」肉弾(1968) Kjさんの映画レビュー(感想・評価)
嘘、嘘、嘘
トラウマ映画かな。昔、見たような気がする。素っ裸で走る大谷直子が衝撃だったのかな。
実際に大戦の経験談を聞くと、今と変わらぬ日常と戦争の異常な状況が同居しているもんだが、この映画はまさしくそれ。そして嘘で塗り固められた建前がのさばり、それを痛烈に揶揄する。正直言って笑えなかった。闇が大きすぎる。日本で一番長い日で、監督は当時の政権にあった人物をこき下ろす意図は感じられなかった。では、あいつをこういった目に遭わせたのは誰か?あいつは建前の嘘を看破していたが、建前が支配する社会を覆す方法は知らなかった。上も下も覆せない日本人自らが自らに覆った蓋。覆す術はない。そういう民族性を哀しく伝えようとしている。ドラム缶に乗って。
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