「アウトローの哀愁」南国土佐を後にして 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
アウトローの哀愁
ペギー葉山の同名歌謡曲をモチーフにした日活アクション。
小林旭の1959年の主演作で、この作品でスターとなり、後の代表作シリーズの原型となった。
なので、“渡り鳥”“流れ者”“銀座旋風児”より先に見る事をお勧めする。
刑務所を出所した元ヤクザが、故郷に帰り恋人と堅気になろうとするが、彼女に横恋慕するヤクザのボスの嫌がらせを受け、再びヤクザの世界に戻る…。
アウトロー、主人公を待つヒロイン、主人公に恋焦がれる別のヒロイン(性格は真逆で結構ウザい)、悪漢…。
設定は定番で、ストーリーもこれと言って新味ナシだが、娯楽アクションというより、アウトローの哀愁劇の印象が強い。
恋人や母親への思いは純粋だが、前科者の過去で就職もままならない。追い討ちをかける苦境…。
一度道を踏み外した男の哀しみを浮き彫りにする。
主題曲が主人公の姿を代弁。
土佐(高知)の風景が郷愁を誘う。
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