「すごかった」楢山節考(1958) 吉泉知彦さんの映画レビュー(感想・評価)
すごかった
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伊集院光さんの本で山田太一が推薦していた。なので事前にセット撮影であることなどを踏まえて見る。すると、照明の切り替えが舞台のようでシャープでかっこいい。セットであるのに奥行きがあり、狭さを感じない。音楽が長唄みたいな三味線でずっとなり続けていて、ちょいちょいストーリーの解説になっているのだけど、集中していないとあまり聞き取れない。途中で全部聴くのは無理だと諦める。作り込みがすごい。
おばあちゃんが、歯が丈夫なことなのを年寄なのに恥ずかしいと言って臼で折る。一方近所のじいさんは山に行くのは嫌だと騒ぐ。主人公のおじさんは、結果的に人を殺めてしまうのだけど、それより自分の母親のことしか考えず、特に気にしない。
あんな骸骨だらけの山に自分の母が行くと思うとつらすぎる。てっきりモノクロ映画かと思っていたらカラーで美しい。
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