「戦後の川崎駅前、鶴見川沿い周辺に生きる人々を描く衝撃作」どぶ 漫画史研究家の本間正幸さんの映画レビュー(感想・評価)
戦後の川崎駅前、鶴見川沿い周辺に生きる人々を描く衝撃作
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以前から、気になっていた作品。
2011年8月、スカパーの〔日本映画専門チャンネル〕新藤兼人監督特集にて観ることが出来ました。
横浜鶴見の街で、昭和40年代に生まれ育った私にとって、馴染み深いはずの川崎駅前や鶴見川沿いの風景が、まるで違っていたことに驚いたというのが正直な感想です。
私が生まれるほんの僅か10年前の川崎駅前や、鶴見川沿いの風景には、衝撃を受けました。
戦後日本の復興と急速な再開発には、ただただ驚くばかりです。
私より上の世代の人達が語る川崎駅前や鶴見川沿い周辺の街並みや雰囲気が、やっと理解出来たというのが、正直な感想です。
現在の川崎駅前や鶴見川沿いには、もはや面影すら残っていませんが、JR鶴見線国道駅には、当時と何ら変わらないと思われる川崎、鶴見の街独特の雰囲気が残っているので、この映画を観た人には、是非一度訪れてみることをおすすめしたいスポットです。(笑)
川崎駅、鶴見川沿い周辺に縁があったり、現在住んでいるという人達、全ての老若男女必見の映画と言えるでしょう。
さすが、【原爆の子】や【第5福竜丸】【裸の十九歳】を監督した新藤兼人監督ならではの名作ですね!
最初から中盤までは、笑えるけれども、最後はどうしても泣けてしまう映画です。(涙)
この映画を観て、私が子供の頃に鶴見川をみんなが【どぶ川】と呼んでいた本当の意味が、この歳になってやっと分かりかけた気がします。
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