劇場公開日 1960年10月30日

「戦争エンタメ方が却って平和の証に感じられる」独立愚連隊西へ La Stradaさんの映画レビュー(感想・評価)

戦争エンタメ方が却って平和の証に感じられる

2024年8月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

岡本喜八 生誕百周年記念プロジェクト - その3

 日中戦争の戦場を舞台に、エネルギッシュな男による横紙破りの復讐劇を描いた痛快エンタメ戦争映画『独立愚連隊』の第二作です。この時代には戦争をこんな活劇的に描く事はかなり挑戦的でした。

 特攻隊員物語や、「愛する人の為に戦った」というお涙頂戴話や、被害ばかりを強調する戦争映画には強い拒否感を抱くのに、『独立愚連隊』や『兵隊やくざ』等の戦争エンタメは素直に楽しめるのは一体何故なのかな。特攻映画より、こんな映画が作られている時代の方が却って平和の証に感じられるからでしょうか。

 そして、本記念上映シリーズの大きな魅力の一つが上映後のトークです。この日も、本作主演の佐藤允さんの御子息・佐藤闘介監督の止まらないお話が大変楽しい上に、初めて知る事も多く充実した時間となりました。とってもお得な気分。来月は『青葉繁れる』の上映だよ。

La Strada