劇場公開日 1959年10月6日

「軍隊の権力の狭間で」独立愚連隊 FormosaMyuさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0軍隊の権力の狭間で

2024年8月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

単純

興奮

『西へ』を観てから観たので、『西へ』と同様の作品かと思いましたがさにあらず、より戦争の不条理さを感じさせる作品でした。基本の筋は勧善懲悪ですが、そこに戦争という暴力と権力が入り混じることによって話に深みが生じます。特に印象的なのは愚連隊の軍曹でした。部下に迷惑がかかるからと上官の不正を見ぬふりをしたり、一方で家族持ちの補充兵を後送してあげたり、しかし最後は「命令は守りたい」と言って死に急いだわけではありませんが結局死んでしまう、実に権力の間で生き残るためにありそうな、ある意味では賢く、まともな人間の姿かと思いました。

FormosaMyu