トカレフ(1994)
劇場公開日 1994年3月5日
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最近見なくなったが、持ち上げた時の重量感が不穏。スクランブルで子供を肩車しながら身代金を受け取るといったいった誘拐事件の段階での描き方は切れ味がよい。中盤以降、ストーリーの省略が目立ち、ついていくのにひと苦労。女心を映すような画はあるが、行動には理解が及ばない。終盤は2人の決闘に集中していて、警察の無能ぶりがノイズになる。國村隼が若い。
国立映画アーカイブで鑑賞。阪本順治は時々不思議な映画を撮るけれど、これもそれに分類したい一本。不思議な映画と書くと前衛タイプと思ってしまうだろうが、前衛ともまた違う不思議な味わい。銀落としや、得意のスローモーション。カメラで物語る面白さはある。赤信号だけで、これだけハラハラさせられるのはやはりすごい。キャイ~ンの漫才が面白かった。
独特な銀残し現像による不穏でいて優しい色合い。省略過多気味で物語をグイグイ引っ張り、客の半歩先を行く構成自体のハードボイルド加減が好きだ。容赦の無いこんな話しは今も撮れるのか?傑作と言って良かろう。
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