「いつの時代も、悩める女性の話」東京暮色 naomiさんの映画レビュー(感想・評価)
いつの時代も、悩める女性の話
小津安二郎監督の映画は、すっきりと美しくて好きです。
綺麗な写真の中で登場人物が動き物語が進むような感覚。
景色の映し方に見惚れてしまう。
1957年公開の映画。(昭和32年)
モノクロ映画、落ち着いた話し方、余白を感じる間、ゆっくり時間が流れている感覚でした。
笠智衆さんの父親役に安心感。
原節子さん、しっかり者の姉。所作が綺麗。
有馬稲子さん、妹も綺麗。笑顔ではなく悩み苦しむ悲しい表情が美しい。
叔母役、杉村春子さん、早口で話す姿に惹き込まれる。
喜久子さん役、山田五十鈴さん、難しい感情表現とちょっとした仕草が可愛らしくて、見惚れてしまう。
中村伸郎さんの若い頃の姿と演技が可愛く感じた。
産婦人科医の女医、三好栄子さん印象に残る。
他にも、小ネタ的に気になる方々が印象的。
話の顛末は時代を感じるけれども、普遍的な内容で、家族のことを考えてしまいました。
小津安二郎監督の映画を楽しみました。
YouTube無料公開に、滑り込みで間に合いました。
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