「慈しむまなざし」東京日和 momogaria-noさんの映画レビュー(感想・評価)
慈しむまなざし
夫婦の何気ない日常を、丁寧に愛の在る目で描いた作品です。
いい意味で、小津安二郎にリスペクトされて・・・
ストーリーの展開ひとつひとつに無駄がなく、引き込まれます。
写真家が妻を見つめる、慈しむまなざし。
それが随所に表現されています。
普通なら嫌いになりそうな出来事でも、そのまなざしは変わることはなく。
旅行に行って妻を見失い、船の上で寝ている所を探し出すシーンが大好きです。
台詞もいい物がたくさんありました。
妻『あなた、私に優しすぎやしない?』(浴衣を着た妻)
写真家『え、それ、どういう意味?』(妻を見つめる・・)
妻『あんまり見ないでほしいのよ、私はただ歩いているだけよ』
写真家『わかったよ、これからあんまり見ないようにするよ』(少し嬉しそうに・・)
死に別れた妻の、小さな真実に気づき写真家は涙を流す。
こんな関係を築けたら幸せだなぁと思います。
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