アメリカの友人のレビュー・感想・評価
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【ヴィム・ヴェンダース監督が迷走するなか、世に出した逸品。】
■贋作を売りさばいているアメリカ人の画商、トム・リプリー。(デニス・ホッパー)
いかがわしい仲間から殺人を頼まれたトムは、白血病を患う額縁職人のヨナタン(ブルーノ・ガンツ)を紹介する。
余命いくばくもないヨナタンは、家族に巨額の報奨金を残そうと、殺人を引き受けてしまう。
◆感想
・今作は、ヴィム・ヴェンダース監督が迷走する中、当時脚光を浴びたていた、パトシア・ハイスミスの原作に可なり忠実に描かれた作品である。
<だが、今作を観ると、ヴィム・ヴェンダース監督のオリジナリティは余り感じられない作品である。
但し、今作後のヴィム・ヴェンダース監督の作品は、刮目すべき作品が多い。
映画監督の熟成していく過程を考えると貴重な作品であると思う。>
彷徨う
ヴェンダース映画の中でも演出が特異な作品で、最も好きな映画。舞台出身のガンツの的確な芝居と破天荒なデニスホッパーの芝居が交差し、共鳴し、やがて互いの芝居が影響しあった最高の瞬間を作り出している。ヴェンダースはその化学変化に身を任せながら映画と戯れている様に感じ、奇妙な幸福感すら感じさせる。役者という存在の意義を痛感する作品だと思う。そして、何より強烈なのはニコラス・レイの姿。人間としての存在感の凄まじさに圧倒される。単純にかっこいい、とても単純に。オープニングだけで傑作だと思います。
ヴィム・ヴェンダース / レトロスペクティブ
ひとりBunkamura 11夜連続
この『アメリカの友人』は娘がDVDで持ってる、と言うので
無料トライアル配信で急いで見なくても暇な時でいいやと後回しにしてたけど
Bunkamuraのチラシにもなってるので一番観なくちゃいけないやつなんでしょう…
うむ、これを観て一旦ヴィムヴェンダースは終了
血液の癌に侵され余命宣告された額縁職人で修復画家のヨナタン
家族にお金を残したいと危険な仕事に手を染める
そして手を貸し相方となるアメリカの友人リプリーとのアクション、アクション映画とは言い難いポンコツアクションw
こんな商業映画も撮るんだな、けど一味違うな、というやつ
まあまあの映画
『ヴィム・ヴェンダース レトロスペクティブ ROAD MOVIES/夢の涯てまでも』にて鑑賞。
なんだかよく分からないが(笑)、白血病に苛まされる額縁職人の男が、殺人依頼を半ば無理矢理引き受けさせられ巻き込まれていくサスペンス作品。
殺人を犯したり、追っかけたり逃走したりと"サスペンス映画あるある"な場面はあるにはあるが、正直、緊張感がまるで無い…ちょっとした出来損ないのスリラー映画でも観せらてるような感じで、時間が経つにつれ飽きてくる(笑)
こんな作品もあるよ…ぐらいかな(笑)
*wikiによると、この作品の原作小説は、映画『太陽がいっぱい』の原作小説の続編とのこと。デニス・ホッパー演じる"トム・リプリー"というのは、映画『太陽がいっぱい』でアラン・ドロンが演じたあの役柄と同じ(おぉっ!)。
しかし、この作品、登場人物が皆どこか間が抜けてて、犯罪映画の匂いがまるでしなかったんですけど…笑
【ロードムービー三部作の次/再び欧州とアメリカの融合】
「都市とアリス」「まわり道」「さすらい」のロードムービー三部作の直後に制作されたのが、この「アメリカの友人」だ。
そして、主演のひとりは、アメリカ・ロードムービー代表作「イージー★ライダー」の監督・脚本・主演のデニス・ホッパーだ。
ロードムービー三部作では、戦後、東西に分かれたドイツの西側で、アメリカ文化の影響を受けつつ、アイデンティティとは何かと葛藤し、変化も受け入れ、それを肯定する姿などが描かれていたが、大きな映画のテーマとしてロードムービーが注目されたのが、アメリカ作品の「イージー★ライダー」で、その監督・脚本・主演のデニス・ホッパーを迎えて、「アメリカの友人」を撮ったことは、意義深かったのだろうなと考えたりする。
ブルーノ・ガンツ演じるヨナタンと、デニス・ホッパー演じるトム・リプリーのコンビが滑稽で最高なのだが、ヴィム・ヴェンダースの三部作とは異なり、エンディングにはイージー★ライダーちっくな悲哀も盛り込まれている。
そして、ここに描かれている殺しもハード・ボイルドなどでは決してなく、素人ならではのドタバタで、殺られる側も、殺し屋とか用心棒とか言われる割には不用心だし、マフィアと呼ばれる割には、ものすごくマヌケな感じなのだ。
だからこそ、この作品は楽しいし、悲哀も感じられて、多くの人に親しまれているのだと思う。
確かに、現代のアクション・ムービーと違って、迫力には欠ける(ただ、列車からの突き落とされそうになる場面はドキドキした)が、戦後、世界中で民主化が進展し、西ドイツでは急激な産業化が進むなか、実は、暴力的な行為の担い手も減少していたのだろうななどと考えてしまった。
戦時中はもとより、戦後しばらくも、アメリカ人俳優が西ドイツにやって来て、映画を撮るなんて考えられなかっただろうし、東西冷戦中であっても、西側の急激な相互依存関係が進行していたことが伺われる。
そして、ちょっと滑稽だけど、エンディングには悲哀も用意されていて、ヴィム・ヴェンダースとデニス・ホッパーのロードムービーを合わせたような感じで、そこもまた良いのだ。
豊かになったアメリカ人が、ロクに確かめもせずに有名画家の作品の贋作を大枚はたいて買うのだが、時代を反映していると同時に、”審美眼”はヨーロッパにあるのだという設定も面白かった。
まだ評価の定まらない新人作家の作品をバカ高い値段で買い漁るのは、今のアメリカも実は同じようなものだ。
滑稽、皮肉、悲哀。
多くのエッセンスが詰まった作品だと思う。
やっぱりハンブルグにはビートルズを呼べない
♪Baby, you can drive my car♪などと口ずさむヨナタン(ブルーノ・ガンツ)が印象的。というか、運転してやれよ、マリアンヌ。この終盤の展開が、ちょっとわからない部分があって消化不良となるのですが、何故銃を隠した?とか、トムとの約束をなぜ破った?とか、あの家は誰の家?とか救急車の中の人物たちは?などと考えるのも野暮なんでしょうね~
何も調べないで見てしまったのですが、『太陽がいっぱい』『リプリー』などの作品で知られる作家パトリシア・ハイスミスのトム・リプリーシリーズなのだそうだ。そう考えるとラストのシークエンスはいかにもフランス映画版『太陽がいっぱい』の雰囲気を醸し出していたな~などと感じてしまいます。
そのトム・リプリーをデニス・ホッパーが演じ、ドイツ語読みのヨナタンを彼一人だけ“ジョナサン”と呼び続けていたこと、「友人にはなれないな」と言うヨナタンとは結局仲良くなっているし、それまでのサスペンスは一体何だったのだ?などとストーリーの落差にも驚いてしまう。そして、謎ばかりが残る・・・ミノの家が爆破されたとか、ミノがヨナタンを殺さなかった謎とか、どうも腑に落ちないのです。
それでもドイツ、フランス、アメリカと、文化の違いなども上手く表現していたし、ヨナタンの息子ダニエルに与えていた幻灯機など映画愛にもあふれていたように思う。
アメリカの曲者たち
ヴェンダースとブルーノ・ガンツと言えば「ベルリン・天使の詩」が印象的で、本作のB・ガンツは普通のオジサンかと思えば、遂行してからのスーツ姿など見栄えからチンピラ風味も醸し出し。
そんな二人に加わったアメリカからの刺客がD・ホッパー、ニコラス・レイ、サミュエル・フラーと魅力的すぎて堪らない。
パトリシア・ハイスミスの原作は読んだことは無いが、原作となった映画は「ギリシャについた嘘」と「キャロル」は鑑賞済み。
代表作であろう「太陽がいっぱい」は観ていないから"トム・リプリー"と言われてもピンと来ず、D・ホッパーが演じた"トム・リプリー"を自然と観るのみで。
電車での奮闘シーンなど多少、雑な演出も垣間見れるような?全体的にスクリーンに映える色が印象的だった。
アホにはむずい作品。 病気の不安にさいなまれ、家族に金を残すべく殺...
アホにはむずい作品。
病気の不安にさいなまれ、家族に金を残すべく殺しの依頼を受ける男。
なんでこんな素人に依頼する?繋がりがないからいいとか言いつつ、病院紹介したり、頻繁に会ったり、思いっきり繋がってるやん(笑)
しかも病気が本当に悪かったのか、騙されてたのか、それすらも最後までよく分からない。
もうちょっとスカッと描いてくれんかね。こいつもやっぱりフランスか(笑)
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