「水色のスーツ」東京流れ者 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)
水色のスーツ
時代としては当然ながら斬新なレトロ感、木村威夫の美的センスが炸裂する清順美学としてのハードボイルドなピカレスク・ロマンたる所以の初期衝動。
石原軍団前の渡哲也が若いながらの渋味が全開で格好良過ぎる、単純明快にはならない単純な物語が潔く映像のLookが狙っていないオシャレ感で雰囲気が最高。
どんなに世が過ぎようと古臭さは微塵も感じない、娯楽の中にある芸術と意表を突いた演出描写、どの角度からでも楽しませる鈴木清順の手腕に脱帽する。
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