「昭和天皇の戦争責任とアメリカ人弁護人の奮闘」東京裁判 しんちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
昭和天皇の戦争責任とアメリカ人弁護人の奮闘
文春新書『週間文春「シネマチャート」全記録』の邦画部門第三位にランクされており、映画ファンとしては一度は観たいと思っていた。たまたま、名古屋シネマテークの終戦特集で上映されていて、観る機会を得た。
コロナ禍のためか、一挙上映ではなく前編・後編に分けて二日間かけて鑑賞した。前編だと四時間を超える作品なので、高齢の私にはこの方が体への負担が少なくて良かった。
観客は十人くらいか、会場に中学生と思える子供がいて、思わず声をかけてしまった。観たくて来たらしい。おばあさんも一緒だった。その年でこの映画が観たいなんて、まだ日本の若者も捨てたもんじゃないと素直に感じた。
映画の内容については私の歴史認識と一致しており、特段目新しものは無かった。但し、被告弁護人として奮闘するアメリカ人弁護士のことは知らず、感服した。
大東亜戦争は西洋列強諸国からのアジア開放を含んだ部分があるにせよ、大半は日本による侵略戦争と私は考えています。
この映画の陰の主役は昭和天皇で、後半法廷でそのことが公にできないながら、奥歯にものを挟んだようにわれます。意見はいろいろあると思いますが、私は昭和天皇には大東亜戦争への道義的責任があり、敗戦と同時に退位すべきだったとずうょっと考えています。
とにかく、映像によって昭和の歴史がコンパクトに纏められており、良い映画だと思います。
但し、第三位にランクされる映画とは私は思えない。
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