「復讐人間」電送人間 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
復讐人間
東宝特撮1960年の作品。
「美女と液体人間」に続く、“変身人間シリーズ”の第2弾。
遊園地のお化け屋敷で白昼堂々、殺人事件が発生。犯人は、突然現れ忽然と姿を消したという…。
捜査を進める内、明らかになった犯人とは…
電送機を使ってテレポーテーションのように現れる“電送人間”。
電送される際は頭から徐々に消え、妖しい光を発し、身体にはノイズが走る。
CGも無い時代、光学撮影や合成など工夫を凝らした円谷特撮演出のユニークな映像表現や芸の細かさ!
設定や題材はSFだが、話自体は捜査モノもしくは復讐モノとなっている。
新聞記者と刑事が事件と犯人に迫っていく、優れたストーリー展開とは言い難いが、B級グルメ的な程好さ。
殺された人物たちには共通点があり。
犯行の動機は、終戦のどさくさの中で起きたある事件。
電送人間と言っても化け物のような怪人ではない。
電送機を出れば、生身の人間。
目的の為ならば関係ない他者をも殺める、心と身体に深い傷を負った哀しき復讐鬼…。
劇中に登場する旧日本軍モチーフのキャバレー。
実際にあったら、頭おかしそうだけど、何か面白そう。
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