「素晴らしい」転校生 古泉智浩さんの映画レビュー(感想・評価)
素晴らしい
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かつてパロディ漫画を見たり、リメイク作でトークイベントに出たりした際に見返して以来10年以上ぶりだったためとても新鮮で面白い。冷静に見ると、尾見としのりがなよなよし過ぎで、冒頭の入れ替わる前の小林聡美と食い違う感じがする。小林聡美の暴れっぷりが痛快でかっこいい。太った子を蹴り倒してパンツを脱がせたり、黒板で数式をぐちゃぐちゃにしたり、一度やってみたい。
特に素晴らしかったのは尾見としのりと小林聡美が家出してフェリーに乗り込んでからのゆったりとした流れで、宴会の場面も最高なのだけど、これまで『ねらわれた学園』までの全部の場面を濃いインクで塗りつぶすような作風から、余白を活かすような、大林監督のステージが上がった感じがする。画面合成など特撮場面も、神社の階段くらいにとどめてぐっと地に足のついた演出で、ここからいよいよ快進撃が始まる。
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