「とりとめのない話の詰め合わせ」タンポポ Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
とりとめのない話の詰め合わせ
総合55点 ( ストーリー:50点|キャスト:65点|演出:60点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )
「マルサの女」「スーパーの女」等で業界の裏側を見せたように、ラーメン屋を繁盛させるための裏側の努力を見せて店を再生させる話なのかと思ってみていた。ところが全く本筋と関係のない小話や場面を見せるとりとめのないことが続く。役所広司の濡れ場などに官能的面白さや芸術性があったりしたが、基本的に意味がない物語をこんなに挿まれてもまとまりがない。瀕死の妻に料理を作らせ、スパゲティを音を立てて食べさせ、会社の役員が食事をして、それがどうしたのか。本筋のラーメン屋も掘り下げ方が浅くて、この程度でお店の再生など納得出来ない。伊丹監督作品は殆ど見ているが、その中で最もつまらない作品だった。監督として初期の作品だから、何でもかんでも詰め込むという遊び心が過ぎて主題がはっきりしていなかったのではなかろうか。
コメントする