劇場公開日 1985年11月23日

「生きることは食べること。目眩く人生喜劇」タンポポ 柴左近さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0生きることは食べること。目眩く人生喜劇

2020年9月10日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

幸せ

のっけから観客に話しかけてくる役所広司
ラーメンをこよなく愛する老人
ハットが世界一似合うトラック運転手、山崎努
夫亡き後ラーメン屋を継いだ素朴な未亡人たんぽぽ…
主要人物たちが力を合わせて最高のラーメン屋を作ることに尽力するという物語の軸に加え、所々展開される「食」にちなんだ珍事の数々…
ツッコミ所満載なのに、登場人物全員が大真面目。

映画の括りでみると滑稽だが、人生というものを遠目で見ると、案外こんな感じなのかもしれない。

そういった「人生=食べること」という営みが、伊丹十三という稀有なフィルターを通し、とてつもなく面白くて愛しい傑作となった

初めて伊丹監督の作品を鑑賞したが、物凄かった。こんな監督、日本どころか世界を見渡しても中々いない。
氏の他の作品も観たくなった。てか絶対観る

柴左近