劇場公開日 1984年12月15日

「国民的センセーションを産んだ角川映画と薬師丸ひろ子」Wの悲劇 トシくんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0国民的センセーションを産んだ角川映画と薬師丸ひろ子

2020年6月8日
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鑑賞方法:映画館

当時の角川書店は映画は映画配給会社が作るものという常識に真っ向から挑み映画業界の勢力図を塗り替える革命児でした。角川の戦略は原作本を映画化することによって原作もまたベストセラーにする戦略。また主題歌も大々的にPRし専属女優に歌わしヒットさせるマルチな成功をおさめていました。
Wの悲劇はマツコも絶賛する薬師丸ひろ子主演の角川映画の金字塔。薬師丸ひろ子が本格女優として脱皮する作品になります。かなり難しい原作を今も活躍している荒井晴彦が脚本化しています。とにかくこの頃も脂の乗り切ったベテラン女優三田佳子と薬師丸ひろ子の芝居合戦が素晴らしい。三田佳子はこの作品で日本アカデミー最優秀助演女優賞に輝いた。今でも主題歌が頭をよぎる名作であり、今ではコメンテーターの高木美保のデビュー作でもある。なんとなくテレビで放映された際にみたが、昨年国立映画アーカイブで改めて観賞でき良かった。

トシくん