龍飛岬

劇場公開日:

解説

生後間もない自分を捨て母を自殺へ追い込んだ父親に復讐の念を燃やす女性の人生を描く。木村元保原作の映画化で脚本は芹宮靖が執筆。監督はこれが第一作の中津川勲で、撮影は相原義晴がそれぞれ担当。

1988年製作/109分/日本
配給:その他
劇場公開日:1988年1月6日

ストーリー

昭和34年の冬。日本海と陸奥湾にはさまれた津軽半島の突端--龍飛岬に嬰児が捨てられ、傍らには300万円の金が置いてあった。子宝に恵まれなかった漁師の留吉が拾い、家に帰った。妻キヨと「これは神様からの授かりもの」と育てることにした。留吉は欲に目がくらみ養育費として添えてあった300万円を使い、漁船に電動のイカ釣り機を取り付けた。機械の導入で仕事は楽になるかに見えたが、留吉は機械に巻き込まれ半身不随の大怪我をしてしまった。キヨのパートによる苦しい生活が続いたが、幸子と名付けられた赤ん坊はスクスクと育っていった。昭和49年、幸子は15歳になった。生きる気力を失った留吉にとって幸子はまぶしいばかりに健康的だった。ある日、理性を失った留吉は幸子を犯してしまう。そして、夕刻。村が祭りで賑わっている頃、家が焼け落ち、寝たきりの留吉が焼死体で発見された。警察は放火事件とみてキヨと幸子を取り調べた。やがてキヨが自首したが証拠不十分で釈放され、そのまま姿をくらました。幸子は自分の生い立ちを知り、義母のキヨを探しに上京した。昭和61年の秋、横浜のマンションで医大生が殺されていた。警察は調査を進めるうち幸子という女性に目をつけた。ふたりの刑事は行方不明の幸子の出生地・龍飛岬へ立った。津軽では地元出身の斉藤大臣を迎えて、大変な騒ぎだった。銀座の高級クラブのホステスとなった幸子は同郷の斉藤と知り合い、結婚することになった。老年の代議士と27歳のホステスの結婚はマスコミで取り上げられ、キヨはすべてを知った。斉藤こそ幸子の実父なのだ。そして幸子は自分を捨て、母を自殺に追い込んだ父親にウェディング・マーチが流れるなかで復讐するのだった。

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