「ツッコミどころ満載の映画…でもなさそう。衝撃のラストに背筋が凍りました」太陽を盗んだ男 野球十兵衛、さんの映画レビュー(感想・評価)
ツッコミどころ満載の映画…でもなさそう。衝撃のラストに背筋が凍りました
ジュリー(時代)がトラヴィスみたいなことやってるしw「バキューン!」「おまえは誰だ?」(笑)
そしてまた、バカ私が空脳してるし。バスジャック犯が、どう見ても大杉漣さんにしか見えなかったのさ(笑)時代考えろし!伊藤雄之介(特別出演)やし!
あのなぁ…ワイヤーカッター一本で侵入できるほど、原発のセキュリティーってガバガバなん?
えっとなぁ…国会議事堂って、妊婦の女装したら簡単に入れるん?
ほんでなぁ…あんな雨合羽よりも薄っぺらいビニール袋とガムテで隙間を塞いだヘルメット如きで放射能って防げるん?3日も経たんうちに死んでしまうんとちゃうのん?
って、まず思いました。勘違いしてちゃダメなので、調べることにしました。
国会議事堂の件は、こういうことでした。
「事前予約無しで誰でも無料で見学することができ、大人の社会科見学としても人気」だって。
プルトニウムの件も、いつものように知恵ブクラーの方にご助力を仰ぎました。
このようなお答えでした。(丸写し)
「プルトニウムの毒性はα線による長期的粉塵吸引が引き起こす発がん性ですから、3日とかいった短期間で死ぬことはありません。5年後やもっと後にがんや白血病で死に、被曝との関連が疑われるといったところです」
「プルトニウムは急性放射線障害を引き起こすほど強い放射線は出さないので、再処理によってプルトニウムを単離した後の加工工程では薄いガラスやアクリルの窓の付いたグローブボックスのゴム手袋越しに扱え、分厚い鉛ガラスやマニピュレーターを必要としません」
「防護衣の殆どは放射線を遮るためのものではなく、内部被曝を防ぐため、塵を通さない物なら何でもよく、専用品でも特別なものではなく隙間も普通のテープで塞いでいたりします」
な!なんだってぇぇぇーーー!!!!Σ(oдΟ;)!!
意外と大丈夫だったのですね。このツッコミの矛先はどこへ仕舞ったらいいんでしょうか?
でも国会議事堂のシーンは許可を得てのロケじゃなくて、隠し撮りゲリラ撮影だったのですね。ビックリだ!な!なんだってぇぇぇーーー!!!!Σ(oдΟ;)!!
きっと原発への侵入も、案外容易いのかもね。これもゲリラ的に。←それはない
でもね!これはちょっと言わせて!あまり詳しくはないけれど、銃器には興味あるから少し調べてみたさ。
木戸が交番の警察官から奪った拳銃。年代的にどうもニューナンブM60っぽいの。ここで何が問題かって言うと、木戸は確かに6発の銃弾を撃ってたさ。ところがニューナンブって拳銃は弾丸が5発装填なのさ。明らかに1発多く撃ってるさ。←重隅つつくなし!相変わらず銃声は「ズキューン!バキューン!」だし。古い邦画ってこのSEが苦手。美味しそうにハイライトを吸うシーンは好きなんですが。
非常に困ったことに本作、女装ネタの宝庫なんですよね。もうこの件に関しては触れないことにしたいのに…「私モロッコに行きたいの♡」(時代)だとか。そもそもジュリーの裸体や女装姿を頻繁に拝めるし。樹木希林さんが「ジュリィ~♡」(時代)って卒倒しそう。←これ、わかる年代の人にしかわかりませんよね。
そして「オカマだよ!こういう喋り方するんだよ!オカマの連中は!」←なんという決め打ち!w昨今のLGBTQ的に“オカマ”は立派な差別用語だよ!別に怒ってないよ!書きたかっただけなのさ!
ごめんなさい。またいつもの寄り道ばっかりですよね。
本作、どーしても文太兄ィが、いつ広島弁しゃべるのかが気になって仕方がなかったの。銃声が鳴るたびに、流血シーンがあるごとに、ちゃらら~♪ちゃらら~♪って“あの”劇伴が流れてくるような気がして仕方がなかったの。「時間がないんじゃ…時間が…」とか「爆破させる言うんなら今ここでさせないや。能書きはいらんよ」とか。返す刀でジュリーも「サツにチンコロしたんはおどれらか!」「あンたらもメシ喰えんような体になってもらいますけん!」って言ったり言わなかったりw←寄り道!
そうそう、標準語の文太兄ィがしれっとステマしてるんですよね。「日立のビーバールームエアコンってやつがいいらしいぜ」って。協力にも協賛にもどこにも日立のクレジットないのに。
物語もクライマックスのカーチェイスシーンが半端なく力入ってるんですよね。邦画でこれほどの規模の物、見たことないです。言い過ぎでもなんでもなくて、まさに現代のハリウッド級です。
オーラスの文太兄ィ、血塗れの渾身の演技がまさに圧巻でした。
そして、あのラスト。異次元級の不穏さ満点に背筋が凍りました。
本作を観終えた時に思ったこと。「これってアメリカン・ニューシネマの日本版を撮りたかったんじゃね?明らかにそうだよね」ってこと。
たったこれだけの感想を書くために、1800文字弱の茶番続けてきたさ。