劇場公開日 1956年12月26日

「当時、世界で他の追随を許さない最高の特撮技術で描かれた怪獣映画。」空の大怪獣ラドン レントさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5当時、世界で他の追随を許さない最高の特撮技術で描かれた怪獣映画。

2023年4月20日
PCから投稿

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興奮

知的

古代に生きた翼竜が現代世界に蘇る。彼らが生きた時代には人類は存在しておらず、彼らは自由に大空をわがものとできた。まさに彼らは大空の支配者だった。
しかし、彼らが蘇った世界は人類が地上に建造物を築き上げ、空には航空機が飛び交う世界だった。
彼らが生きているだけで人類にとっては大きな脅威となる。蘇る時代を間違えた彼らは現代の支配者によって駆除される。
ミサイル攻撃により阿蘇の山で断末魔をあげるつがいと雛の翼竜たち、その叫びが胸に突き刺さる。

当時、世界の最高峰である円谷特撮で描かれたスペクタクルシーンの数々、大空に憧れた円谷英二の思いがフィルムに刻み込まれた。そしてそれだけに終わらない、異質なものとして社会から排除されるものの悲しみを見事に描いた。
同じく社会から阻害される者の悲しみを描いた「ゴジラ」に並ぶ、世界に誇れる怪獣映画である。

レント
Mさんのコメント
2023年5月1日

「悲しみを見事に描いた」ほんとに最後の場面は名場面でしたね。

M