「無策すぎる」戦国自衛隊 古泉智浩さんの映画レビュー(感想・評価)
無策すぎる
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子供の時に見たっきりで、戦車が堀にはまる場面と、最後味方に裏切られることがぼんやりと記憶していただけで、見返したところ、自衛隊があまりに無策で驚いた。そのくせ、千葉真一は天下をとろうと本気で言っているし、頭がどうかしているのかと思った。どうやったら天下が取れるのかプランはあるのか。
天下を取るプラン以前に武田信玄との戦いでは戦術もなにもなく、闇雲に弾薬を使いまくり後先考えないにもほどがあった。ヘリがあるならヘリで敵陣の偵察をしてピンポイントで大将を爆殺するなりすればいいのにと思った。現代の軍としての凄味がただ火力が強力であるということしかなかった。
時代を変えてしまえば自分たちは昭和に戻れると行動するのだが単なる憶測にすぎず、武田信玄の首まで取るとはあまりに大胆すぎる。
燃料と弾薬に限りがあるのに、まるっきり気にしているふうではなかった。平気で自衛隊の船を燃やして沈めていた。このような表現では自衛隊が馬鹿集団に見えるのでよくないと思った。それにロン毛の自衛官までいるし、渡瀬恒彦は平気で上官の命令を無視するし規律もなにもあったものではなかった。原作はちゃんとしているのだろうか。もしちゃんとしていたとしたら出来にさぞがっかりだろう。
いろいろ文句を書いてしまったのだが、千葉真一や夏八木勲の演技はすごい迫力だった。薬師丸ひろ子が一瞬出ていたが存在感が鮮烈で驚いた。規模はかなりな大作なのでしっかり作って欲しかった。
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