劇場公開日 1991年12月21日

「日本産ハリウッドSF映画」ゼイラム ジョイ☮ JOY86式。さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0日本産ハリウッドSF映画

2022年8月10日
iPhoneアプリから投稿

観たのは小学生以来だろうか?

当時はとにかくゼイラムの印象が強烈だった。
和風クリーチャーのクールなデザインと、何度も形態を変えながら迫り来る恐ろしさ。
そしてなんと言っても、ゾーンを始めとするSF設定に子供心は魅了された。

あれから20数年ぶりの鑑賞。

今見ると、この作品が実に多種多様なハリウッドSFのオマージュに溢れている事が分かる。
ターミネーター
エイリアン2
プレデター
ブレードランナー
遊星からの物体X
挙げればキリがないほどだ。

では、それらが単なるパロディに見えたかといえばノーだ。むしろ、ハリウッド映画への憧れと夢と情熱をそこらかしこから感じる事ができた。
当時の日本映画で出来るハリウッド映画的演出の集大成とも言えるような作品であり、限られた予算の中で執念で作り上げた作品と言えるだろう。

そんなハリウッド的演出を多々取り入れる中で、独特の音楽や世界観。そして雨宮慶太デザインのゼイラムによりしっかりとオリジナリティを担保しているのも素晴らしい。

途中カット割が少なくダラダラと中弛みする展開や、脚本の都合で戦士イリアがあまりにポンコツに見えたりと。気になる点は多数ある。
が、それを補って有り余るほど魅力に溢れた作品だ。

絶望を乗り越えての爽やかなラストも清々しいものがあった。名作。

ジョイ☮ JOY86式。
ジョイ☮ JOY86式。さんのコメント
2024年8月12日

あの時代のあの作品だからこそ成立し得た魅力がありますね。

ジョイ☮ JOY86式。
トミーさんのコメント
2024年8月12日

記念撮影って・・唖然を突破する清々しさですよね。

トミー