「島崎和歌子が素晴らしい」スキ! ONIさんの映画レビュー(感想・評価)
島崎和歌子が素晴らしい
90年。当時もこういうタイプの映画をまったく観るタイプではなかったが渡邊孝好監督の前作『君は僕を好きになる』を偶然観て、それが予想外に良くて、これも映画館に行った。そしてスキと言い切れるくらいに好きだった記憶があってなかなか再見するチャンスがなく、観たくなって神保町で35mm上映を観に。
野島伸司のなんとなくトレンディで軽やかな感じのラブコメ脚本を渡邊演出はポップで過剰でイタズラに満ちた感じでギャグあり長回しありで活きた舞台にしていく。そして公開時も印象に残ってたのが2つくらいある音楽で進むモンタージュシークエンス、ひとつがデート、もうひとつがそれぞれ街を彷徨うところ。リアルな渋谷の街中のスローシャッターじみたふたりの、特に島崎和歌子の帽子で顔を隠すあたりは素晴らしい。というか、ファーストカットから島崎和歌子がとてつもなくいい。バラエティで活躍していくうちにすっかり忘れ、いや昔はかなりとてつもなくかわいかっよな、あれは幻かと思ったら幻ではなかった。あのままであるが、かなりいい。
そしてモノクロのラストシークエンス、まさかの走っていく島崎和歌子に涙する。
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