「歴史の皮肉な物語」人生とんぼ返り(1955) La Stradaさんの映画レビュー(感想・評価)
歴史の皮肉な物語
しんゆり映画祭にて鑑賞
新しい劇を目指した新国劇の殺陣師・市川段平をモデルとした役者バカ一代物語です。古臭い映画なのかと思って恐る恐る観たのですが、骨組みのしっかりした物語で思わず引き込まれました。そして、女房役の山田五十鈴さんがやっぱりいいのです。登場するだけで場面を支配してしまいます。この時代のもう一人のお気に入り杉村春子さんとは色合いの異なる力強さです。
また、本作ではリアリティのある新しい演劇として描かれた新国劇が、今や古臭い劇の象徴となり姿を消してしまったのは皮肉な事だなぁ。
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