劇場公開日 1974年6月29日

「本作での新旧の世代交代(引退)、大団円も甲乙つけがたいラスト」仁義なき戦い 完結篇 矢萩久登さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0本作での新旧の世代交代(引退)、大団円も甲乙つけがたいラスト

2024年10月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

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新文芸坐さんにて『十一人の賊軍』公開記念として『仁義なき戦い』全5部一挙上映。
夜9時から翌6時半までの一挙オールナイト上映もありましたが、知命を迎えて徹夜する体力もなく朝10時から夜8時まで劇場に籠城いたしました。

『仁義なき戦い 完結篇』(1974)
脚本の笠原和夫氏が降板、新たに高田宏治氏が執筆しましたが、高度経済成長期後、時代の要請で暴力団組織から政治結社に生まれ変わる話をベースに、組織改革を進める若き理事長の北大路欣也氏が『ゴッドファーザー』のマイケル・コルレオーネと重なって良いですね。
第4部『頂上作戦』でのラストも良かったですが、本作での新旧の世代交代(引退)、大団円も甲乙つけがたいラストでしたね。

本シリーズは全5部で一つの壮大な作品。
最終的に実在の人物や事件の結末は1970年。
完結篇が公開されたのは1974年ですから、まだ多くの人がご存命のなか制作を強行したのは凄いですね。それだけ相当な熱量があったのでしょう。
改めて本シリーズは邦画史上不朽の名作でしたね。

矢萩久登