「いつも失われるのは若者の命」仁義なき戦い 広島死闘篇 Hanaさんの映画レビュー(感想・評価)
いつも失われるのは若者の命
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深作欣二監督作。仁義なき戦いシリーズ第2弾で前作の主役広能ではなくチンピラの山中が主役となっている。主役をかつての広能のような青年山中に置き換えることによって広能視点で観客も山中の一挙手一投足を見守ることになる。
悲劇的な結末へと向かうストーリーなのだが冒頭からその予感がピリピリと感じる。刹那の中で燃え尽きる命は美しい。それがどんなに汚い場所でどんな馬鹿げた理由であってもだ。山中が行きたかったのはどこなのだろうか。それすらも分からない青年がもがくのがヤクザ社会というだけであり、現代を生きる全ての若者の話でもある。
1作目に出てきた俳優が役を変えて出演し、少し混乱するが当時の東映の役者の抱えかたがよく分かる。出てくる俳優たちの目が素晴らしい。
山中は言う「これが俺のゼロ戦だ」この台詞に込められた重み、彼の戦争は未だに終わっていない。
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