仁義なき戦いのレビュー・感想・評価
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頭が冴えているときに見るべし
ストーリーなんかドタバタしていてシナリオ完成度なんかわけわからないのに集中が途切れない。本当にすごい映画だ。おそらく本当のヤクザの抗争もこんなふうにバタバタしていて何が何だかわからないうちに殺し合いになってしまうのだろう。
映像的には、アップになった時の色合いが大判フィルムらしい密度と味わいがでている。撮影にフィルムを使用するタランティーノがこの映画の影響を受けたことを告白しているが、なるほどと思った。登場人物が多く、しかも紹介するのは一瞬、そして人間関係が複雑で重要。なので記憶力の悪い人は映画の全てを味わうことができないだろう。二回見るべし。とにかく縄張りをのっとろうとする組と乗っ取られそうな組の間に挟まってしまったらほぼジ・エンド。ヤクザの世界の混乱した状況、複雑な人間関係、考える暇もなく始まるバトル…そういったリアリティを生で感じさせてくれる非常に迫力のある映画だ。
やかましいだけ
登場人物が多すぎ。
原作を読んでいるのが前提。
話がさっぱり理解できない。
モブシーンが多すぎ。
ゴッドファーザーPart1が前年の1972年。
パクろうとしたんだろうけど。
アップが多すぎ。
カメラワークがTVレベルで、映画的センスがない。
あと細かいけど、役者の肌が綺麗すぎ。
ヤクザはメイクしてないでしょ。
バイオレンスの塊
今にも通じる仁義を感じさせる本作
太平洋戦争終結後の混沌とした場面から始まり、高度経済成長まで駆け抜ける
テンポよく進んで行くところに娯楽作の特徴が良く出ており、飽きさせない構成は素晴らしい
金、暴力、女
三要素が絡み合う中で、仁義とは何か主張する
今でも、このメッセージが通じる世の中であることは恥じるべきなのかもしれない
これがワシら漢たちの生きざまじゃけぇ!
戦後の広島を舞台に“広島抗争”と呼ばれたやくざたちの争いを描いた飯干晃一のノンフィクションを映画化したシリーズ第1作目。
本作が無ければ『極道の妻たち』も『アウトレイジ』も『孤狼の血』も無かっただろう。
日本映画史に残る金字塔。
本音を言うと、やくざ映画は不得意ジャンル。
劇中の時代にも本作が公開された時にもこの世にまだ生を受けておらず、縁も所縁も無い世界。
自分如きが本作について知ったように語れない。
が、それでも、漢たちの荒々しく激しい生きざまには痺れ、圧倒される。
戦後日本は目覚ましい発展を遂げたが、その裏にあった日本暗黒史…。
裏切り、殺し合い、報復…。
そんな殺されるか生き残れるかの世界で、藁を掴むような義理、人情、仁義…。
「ワシら、何処で道を間違えたんかのぅ…」
殺伐とした闘いの中で、漢たちの儚い青春群像劇をも感じ取れる。
監督・深作欣二、脚本・笠原和夫、菅原文太、松方弘樹、梅宮辰夫、渡瀬恒彦…。
先日顔に大怪我を負った梅宮辰夫以外、主要関係者は故人。
以前『サイコ』のレビューでも書いたが、時に監督/俳優と作品の必然的な巡り合わせを感じる事がある。
彼らは、本作を撮る為に、出演する為に、生まれてきたと言っても過言ではない。
作品を盛り上げる津島利章の名曲。
鮮烈な漢たちの姿は永遠に忘れられない。
日本映画の金字塔
日本映画史に残る傑作。
笠原和夫の素晴らしい脚本に深作欣二の大胆な演出が絶妙にハマり、独特の熱を帯びた作品になっている。
それまでの「ヤクザ映画=人情ものの任侠映画」という流れに一石を投じた作品。
出て来るのはヤクザと、ずぶずぶの政治家。全くの必然性無く人を殺すし基本的に悪い人達ばかりしか出てこない。比較的人格者として描かれていた若杉ですら、結果的に同じ穴の狢である。社会的にはどうしようもない人達な訳だが、全力の生き様が妙に格好良く見えてしまう。
シリーズを通して使われた広島弁は、作品に速度を与える役割と所々見られるコミカルな印象付けをするのに完璧に機能しているし、実録物として必要不可欠なリアリティを付加している。
役者陣もそれぞれに素晴らしい演技で、後に大御所と呼ばれる方々が目白押しな訳だが、それにしてもこの時代の役者さんの層の厚さと演技の幅は凄い。
もう亡くなった方も多くて本当に悲しい。
特に金子信雄の山守はこの役がなければ「仁義なき戦いシリーズ」はここまで成功しなかっただろうと思えるほど。
まさに1970年代の日本に存在した熱量が滲み出した映画で、見方を変えれば現代にも通じる社会の縮図でもある。広島の裏社会というミニマムな視点の中で終戦以後の社会動勢を透かして見る事のできる作品。
今後日本でこのレベルの作品は撮られないだろう。というか、最近の日本映画はどうしちゃったの??とあらためて考えてしまう次第。
日本映画に残る超傑作。唯一のホンモノのヤクザ映画
ヤクザ映画というと今となっては、B級映画のそれでしかないけど、この映画はホンモノ。
広島で実際に起きた抗争を描く。原作の元になったのは、この映画の主人公のモデルでもあるモノホンのヤクザであり、実録物の走りとなった映画でもある。
暴力でしか生きていけない人々の中で、無残にも散って行く若者の命。そして、老人だけが生き残る不合理。
やくざものでありながら、この社会の不合理まで描く超傑作。
菅原文太、松方弘樹、田中邦衛、渡瀬恒彦、など名優が揃っていて、とてつもないクオリティの映画となっている。ヤクザのやってることは、他人に迷惑かけまくりな悪そのものでありながらも、男として少し憧れる格好良さがある。ただ、無残にも殺され、呆気なさ、虚しさを感じる。
中でも、金子信雄の演技がこの映画のキモ中のキモ。このシリーズを通して、こいつが生き残って他が死んで行くことに対する不条理が、この映画の全てである。
仁義なき戦い
序盤が誰がだれか分からなくなって話しに入り込めない感じあった。
広島弁?がおっかない感じに聴こえるのはこの映画のせいだろうなー
BGMが現在ではバラエティ番組に使われすぎて若干笑いにすら思えるね。
菅原文太や松方弘樹など出演してる人みんな貫禄ある。
仁義とは
名優達の若かりし姿だけでも貴重。
せせこましい社会でのやり取りと纏めてしまえばそれまでだが、戦後復興の中理想を掲げ若き活力を抱え居場所を求めた漢たちが時代の流れの中信念を見失い権力や金の為泥沼的抗争に身を投じてゆく様は面白かった。テンポ良いバイオレンス活劇。タマ(弾・命)残ってますからという台詞とサングラス越しの哀しみを湛えた鋭い眼差しは印象的。
山守のおやっさんの憎たらしさよ
改めて観るとこんなにストレスフルな話だったのか。縁故で超絶ブラック企業に入っちゃった非凡なお人好しがなかなか社長に愛想を尽かさないばっかりに平凡な社員がどんどん死んでいくっていうね。これはキツい。
血気盛ん
血気盛んとはまさにこの事。生と死が隣り合わせにあって、安心して眠れる日などなくヒリヒリするような日々。成り上がろうとするヤクザと役者としての立場がマッチして何だか緊張した。菅原文太さんを始め梅宮辰夫、松方弘樹も良かった。このカットに全てを刻もうとしてるかのようなカッコ良いシーンが幾つかあった。組同士の関係性と時間の流れで誰がどの立場になってるのかがよく分からなかったけど、それは自分の勉強不足かな…
とにかくみんな目がギラギラしている。
チャララ~、チャララ~。
あの有名過ぎるテーマ曲と共に続編が
作りまくられた第1作目。
極道の妻たちもアウトレイジも全て
この作品が原点であることは間違いない。
若すかりし、故菅原文太、金子信夫。
梅宮達夫、松方弘樹、田中邦衛
当時のヤングスター勢揃いでした。
文太さん、渋いねえ。
当時は見た人が皆魅力された大スター。
故人に合掌。
文太さんフォーエバー
先日、高倉健さんに続き、本作のメインキャスト、菅原文太さんが亡くなったのを報道で知った。なんとも寂しい限りだが、ご冥福をお祈りしたい。すでにレンタル鑑賞はしているが、タイミングよく、東宝のイベントで上映するのをホームページで確認、劇場鑑賞できた。あのお馴染みのテーマソングから始まり、広島ヤクザの抗争を赤裸々に個性溢れる俳優陣が素晴らしい。言うまでもなく、昭和の邦画代表作の一本と思う。
暴力表現が苦手な人にも
是非見て欲しい作品。
食わず嫌いで、広島出身というのに長いこと見られなかった。
しかし、一念発起して見てよかった。
暴力表現よりも、描かれる人間関係の方がよほど魅力的で、スピード感あふれ、どうしてそうなった、がよく分かる。
いや、やくざの人とは分かり合える部分などない、と思いこんでいたが、やはり同じ人間なんだなと思う。
そして、キャラクターの中でも魅力的な人は、なんでかかっこいいのである。
そうして、これは上質なフィクションでありながら、一部はリアルに存在することである怖さがジワジワと迫る。
やくざの世界は、人間の縮図なのだ。
余計なセリフはなく、どんどん時代が変わる様子に、モットーを変えようとしない主人公が映えるのだ。
劇場での初観賞
公開時は子供だったが、テレビなどでかなりの話題になっていたのは覚えている。WOWOWの放送で観てはいたが、改めて劇場で観ると、製作陣の意気込みが感じ取れる作品だった。
手持ちカメラによるドキュメントタッチの演出手法はよく知られているところだが、菅原文太が初めて人を殺す場面の斜めの構図など、大胆な演出が随所に見られる。
腕を日本刀で切り落とす場面は、タランティーノがモロに影響を受けた部分だろう。
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