新幹線大爆破(1975)のレビュー・感想・評価
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緊張感と人間ドラマの配合が見事
新幹線に爆弾が仕掛けられ、時速80キロを下回ると爆発するというアイデアが秀逸だ。後のヤン・デ・ボン監督、キアヌ・リーブス主演の『スピード』の元ネタとなっているが、新幹線という限定空間の緊張感に加えてスピードも落とせないからタイムリミットも生じるので、さらなるスリルが生まれる。しかも、このアイデアは新幹線の安全神話の盲点をついているところが素晴らしい。新幹線は、何か異常を検知したら止まる仕組みになっているが、止まったら爆発してしまうからだ。
運転手、乗客、国鉄、政府に警察らの思惑が交錯する人間ドラマも非常に見応えがある。なにより犯人側のドラマがきちんと描かれているのが良い。この爆弾テロは弱者である犯人側の異議申し立てであり、戦後日本経済の成長に取り残された人々の怒りなわけだ。テロとは本来、弱者によって引き起こされるものだ。テロを卑劣だと断じるだけでは、テロを根絶できない。弱者救済こそが本当の「テロとの戦い」なのだとこの映画は教えてくれる。
社会から排除された者たちの挽歌
スピードを落とすと作動する爆弾を新幹線に設置するという犯人Gというアイデアは、実に秀逸
佐藤純彌 監督による1975年製作(152分)の日本映画。配給:東映、劇場公開日:1975年7月5日。
1994年の「スピード」を見てその面白さに感心し、異論もあるが元ネタとも言われているこの映画に辿り着く。
高倉健が、潰れた工場社長の犯人役で主演。共犯者が学生運動家くずれの山本圭。世界で持て囃されたこの映画の原案は、加藤阿礼(元東映常務坂上順のペンネーム)であるとか。
自分もリアルに見た1978年の『野生の証明』の佐藤純彌監督と主演高倉健の名コンビは、成程ここで確立したのかと思えた。
いつでもどこでも「健さん」と、一般に不器用な俳優とみなされている様に感じるが、ほぼ出ずっぱりで、元工場社長で、知力高い重大犯罪の主犯でありながら、見ている観客に共感を得つづけるという難易度の極めて高いヒーロー像を具現化していて、凄い俳優じゃん!と思わされた。
実は知的な演技プランがベースにしっかりとある俳優ではないか?昔の高倉健主演の映画をあらためて、真面目に見たいと思わされた。
ストーリーもなかなかにリアルで、興味深かった。政府は、新幹線に設置された爆弾の解除が困難な場合、周辺を巻き込み被害が大きくなる北九州地帯ではなく、山口県の田園地帯で爆破する(乗客のみの死亡にとどめる)よう国鉄総裁に命令する。
一箇所の爆弾除去後、写真分析からもう1か所爆弾がある可能性があったものの、山口県内で列車停止が命じられる。運良く、爆発は無く乗務員と乗客は無事であった。
警察は犯人を捕まえるために、爆弾解除成功のニュースをテレビに流さず、家族等の心痛は無視し、解除の方法を教えろと呼びかける放送を続ける、等。
最後、海外脱出を目指してやってきた空港の敷地内で、離陸する航空機を前にして、ライトに照らされて高倉健が警官に殺されるシーンは、とてもエモーシャナルな映像。米国ニュー・シネマ的でもあり、権力と闘って敗れ去った70年代を象徴している様にも感じ、心に響くものがあった。
日本を舞台にした映画も撮っているマイケル・マン監督「HEAT」におけるロバート・デ・ニーロの最後は、言われている様に、確かに類似。この映画へのオマージュなのだろうか?
監督佐藤純彌、原案加藤阿礼、脚本小野竜之助、 佐藤純彌、企画天尾完次 、坂上順、撮影飯村雅彦、 山沢義一、 清水政郎、録音井上賢三、照明川崎保之丞、 梅谷茂、美術中村修一郎 、桑名忠之、装置畠山耕一、装飾米沢一弘、美粧住吉久良蔵、美容宮島孝子、衣装河合啓一、編集田中修、音楽青山八郎、監督補佐岡本明久、特殊撮影小西昌三、 成田亨 、郡司製作所、記録勝原繁子、擬斗協力日尾孝司、スチール加藤光男、進行主任東一盛、演技事務山田光男。
出演
沖田哲男高倉健、青木ひかり運転士千葉真一、古賀勝山本圭、大城浩織田あきら、菊池鉄道公安官竜雷太、古賀の兄田中邦衛、藤尾信次郷えい治、佐藤刑事川地民夫、靖子宇津宮雅代、秋山藤田弓子、レジの女藤浩子、歌手松平純子、スカンジナビア航空係多岐川裕美、東京駅交換嬢志穂美悦子、千田刑事青木義朗、工事車運転士千葉治郎、三宅新幹線技師長原田清人、南矢野宣、小宮列車指令松野健一、広田特捜係長久富惟晴、哲ちゃん中井啓輔、松原刑事近藤宏、靖子の母風見章子、平尾和子田坂都、女性乗客十勝花子、アパートの管理人横山あきお、中やん林ゆたか、東郷あきら岩城滉一、森本運転士小林稔侍、堤刑事田中浩、佐々木刑事田島義文、高沢運転車輛部長山本清、田代車掌長福田豊土、国鉄総裁志村喬、内閣官房長官山内明、宮下公安本部長渡辺文雄、新幹線総局長永井智雄、花村捜査課長鈴木瑞穂
刑事北大路欣也、須永刑事部長丹波哲郎、倉持運転指令長。
単なるパニックムービーではない面白さ
新幹線が走行速度80km/hを下回ると爆発する。
プロットが同じだと思ったら逆で、むしろ「スピード」の元ネタだったんですね。知らなかったです。
それと音楽がやたら格好良いですね。時代が一周回ってきた感じです。
物語りは序盤から結構攻めていて、これがすごい面白い。
キャストも高倉健・千葉真一の二人をはじめ、何てアクの強い顔ぶれでしょう。
北海道で田中邦衛ってもうw
また、犯人側背景にも大きくスポットが当てられているのも特徴で、単なるパニックムービーとして括れない作りでした。
新幹線という限られた空間での犯人と国との攻防が実に良いんですよ。しいて言えば警察はダメダメでしたが…。
高度経済成長期の闇から生まれたような事件、とても見ごたえがありますした。
ラストカットがあそこだからこそ
トークショー付き上映にて初鑑賞。
トークショーの感想。
樋口真嗣監督がかなり熱心に話していた。
樋口真嗣監督は小学校4年の時に学校サボってまで観に行き、それ以来ずっと好きで何度も観ている。ついにはネットフリックス版の監督になっている。
今日は公開からちょうど50年目の超メモリアルデー。
当時借りるだけでも100万するカメラでミニチュアを撮影している。新幹線の場面はほぼミニチュアとセット。新幹線の中の撮影が当時の国鉄から許可がおりなかった為、新幹線の部品を作っている下請けの工場から部品を調達して組み立てて新幹線内の正確なセットを作った。あまりに出来がよく、その後の他の東映作品でもこのセットが使われている。
という感じの内容に加えて「このシーンに出てきたこの俳優は別の何とかという作品に出ていて〜」というマニアックな話をしていた。その情熱はすごいと感じた。
ついついマニアックなことを話したがる監督をうまく翻訳して、うまく仕切り切り替える笠井アナの司会進行の上手さに脱帽。プロのアナウンサーで映画好きであることも知ってたけど改めて生で進行の巧みさを観ると感動があった。
映画の感想
これ、本当に結構大作映画だったんだな。なんかネタみたいな感じで語られるイメージがあった。正直、確かに面白シーンはある。新幹線の走り方に明らかなミニチュア感があるところ、大騒ぎな客、都合よく通りかかる柔道部員達。ただ、それら全てを含めて面白い。
特に印象に残るのは犯人側のストーリー。ラストカットは犯人チームのリーダーだった高倉健が撃たれて倒れる場面で終わる。ああ、ここなんだと。
新幹線を無事に停車させやったー!と皆が喜ぶ。そこで終わりでもいいのにそうはしない。
指揮をとっていた宇津井健は客の命を危険にさらしたことに責任を感じて辞表を申し出る。
さらにその後、高倉健が逃げきれるか?という空港のシーンが割とある。元妻と子供が張り込みに使われて!逃げる高倉健!飛び立つ飛行機を見て追うも!警察に撃たれて倒れて幕切れ。
この「かつては善良な工場の人だった男が事業に失敗し完全犯罪を企てるも仲間もろとも死ぬ」物語をこの題材でやったところに意義があるのだろう。
犯人が撃たれて倒れる場面をラストカットに持ってくるとは思わなかった。あそこをラストカットにしたから今作の印象が良くなったまである。
作中における運転手や新幹線スタッフの頑張り。降ろしてくれ!と叫ぶ乗客。やたら豪華なキャスト。ミニチュアと新幹線の車内のセットの気合いの入り方。見どころはひたすらある作品。
長いな
Netflix版を観て、それがリメイクでは無く、オリジナルの続き的な部分が有ったのでこちらも観てみた。うーん、アレをNetflixは引っ張ったのか・・・・・要らなくね?
Netflix版は「テロとの交渉はしない」と如何にも現代を舞台に、オリジナルはハイジャックで「人の命の地球より重い」とかの頃だったので交渉有り。(まぁ、Netflix版のはテロの定義からは外れてる気もするんだが)。
でっ、こちらのオリジナル。流石に昭和のガバガバ設定。金を受け取りに来た犯人の近くを通り掛かった大学柔道部(十人以上)に刑事が「そいつを捕まえてくれ!」・・・いや、何か武器持ってるかもしれないよねw犯人が爆弾の解体の仕方を置いた店に警察が到着したら何故か火事で焼失w
って言うか、デモンストレーションの機関車爆破したんだから、新幹線に爆弾付ける必要性無かったんじゃね?新幹線をマジ爆破させてやるって言うのは、Netflix版のイカレた犯人の方が納得するわ。
しかし・・・みんな若いわぁ。既に鬼籍に入った方が多数。その人らの若かりし姿を拝めるだけで(50年前やで)価値はあるかも。
なんとも後味の悪い映画
あっという間の2時間半
Netflix版のを観たくてまずは原作から。
50年前の映画で期待してなかったが、序盤から引き込まれた。
人物の作り込みも細かい訳ではないが、適度な説明がありわかりやすい。
犯人側視点、国鉄視点共にハラハラして楽しめた。
警察側が爪が甘いのが気になったが。。
終わり方も少し微妙に感じたが、
総じて今年観た映画で1番面白かった。
70年代というのを忘れるくらい釘付けになった。
しばらくこの映画は観られないなと思いました…
映画のラストもラスト
自分が乗るはずだった飛行機に向かってフラフラと近寄るずぶ濡れの沖田の横から強烈な光を浴びせる警察陣
逃げたら撃つ
はっきり宣言されたにも関わらず、沖田は飛行機に向かって駆け出して……
高倉健さんは180cmも身長がある方なんですね
そんな高身長の人が銃弾を浴びて、木の葉が舞うようにハラリと地面に倒れ伏しそうになるシーンが、あまりにも重さを感じられなくて、、それが無性に切ないし悲しかった
私は、本当に恥ずかしいですが歴史がなかなかなので調べましたが、70年代の日本は、高度成長期?時代に入っていて、その流れに取り残されたり、流れに乗れなくてこぼれ落ちてしまった人たちもいて
そういう人の悲哀を描いたのがこの映画だと知りました
観終わった後、ひたすら嫌な気持ちになってしまい、しばらくこの映画は観られないなと思いました…
また、父ちゃんを守ろうと「あれは父ちゃんじゃないよ!」と言う沖田の息子のいじらしさと、息子のお腹に顔を押し付けて咽び泣くお母さんの姿がまた悲しかった。あなたから父ちゃんを取っちゃてごめんね,って言ってるみたいに聞こえてウルウルした
(同じセリフ同じとし格好の男の子なのに、映画によってこうも聞こえ方が違ってくるんだなあ…ねえ、映画・鬼畜の父ちゃんよ…)
(高倉健さんと丹波哲郎さんが共演されてるだけでテンションMAXになりましたが、映画のラストの方は、突然雨に降られてずぶ濡れになってしまった猫のような気分です…長々と失礼しました………)
過去の映像資料としても興味深い
最近リメイクされた作品を見るために、オリジナルを視聴
国鉄時代、『速度80km/hを下回ったら爆発する爆弾』が設置された新幹線と、
運転指令所が物語の舞台、国鉄も協力していた様子なので鉄道好きなら過去の新幹線の資料としても興味深いのではないだろうか
本作のエピソードを見ると更におもしろい
キアヌ・リーブスの出演している『スピード』ではバス
本作では新幹線ではあるが、あらすじが似ていると感じ、Wikipediaを確認すると
大元は『夜空の大空港』(高度が下がると爆発する爆弾が出てくる)の様子
新幹線制御(ATC)と速度発電機の描写が素晴らしい
視聴時、「この爆弾、速発につながってないと機能しないよなぁ、こんなところ説明しないだろうし、そういうものとして扱うのか?」と思っていた矢先、速発への言及が出てきたので感動すら覚えた。
娯楽作品ではこのような細かな部分の設定はおざなりになりがちではあるが、本作のそれは、有識者が新幹線の安全神話の盲点をついて描いており感心。
ここで+1.0点
新幹線のニアミス、並走、爆発といった、ビジュアル的に恐ろしい描写はハリウッド映画にはない衝撃がある。
新幹線並走シーンは『シン・ゴジラ』(樋口真嗣監督・庵野秀明総監督)の”無人新幹線爆弾”で、「ああーなるほどね、これが元ネタなんだ」と思わされた。
学生運動の情熱も、共産主義への熱意もあったころの映画で、主人公の行動に理解しがたい部分もあるが、日本映画における傑作。
日はまた昇る
3.11の大地震で都心の交通機関がすべて停止した時、いち早く動き出した交通機関は何だったのか御存知だろうか。JR東日本が莫大な予算をかけて運行管理している“新幹線”だ。ガス貯蔵タンクの火災を眺めながら「これで日本も終わりだな」と呟く人々を横目に、電気もすべて消えた真っ暗闇の中を、私が帰巣本能に従ってとぼとぼと自宅に向けて歩いていたその時である。けたたましい警笛音とともに、新幹線のへッドライトが闇を切り裂きながら鉄橋の上を猛スピードで駆け抜けていくではないか。「まだまだ日本は捨てたもんじゃない」と理由なき確信をいだいたことを今でも覚えている。鉄ちゃんでもなんでもない私なのだが、JRにはトヨタと同等の日の丸エンジニアの矜持を感じるのである
キアヌ・リーブスの出世作『スピード』やブラピ主演『ブレット・トレイン』のもとネタとも言われている本作が劇場公開されたのは1975年。同年に公開されたハリウッド映画『タワーリング・インフェルノ』と同じオールスターキャストによるクライム・ムービーである。私自身『タワーリング』を劇場で鑑賞した記憶はあるのだが、同時期に公開されていた本作のことなど知る由もなく、国内興行成績はさんざんな結果に終わったのだとか。おそらく、日本鉄道技術の粋を結集した“新幹線”を爆破するとは不届き千万、映画をエンターテインメントとして対象化できない方々の反感を買ったに違ない。
しかし、日本国内では大ゴケしたこの映画ヨーロッパで大ヒットをとばしたというからわからないものである。銀行から見捨てられた元工場経営者(高倉健)、フラフラになるまで売血して生計を立てていた出稼ぎ青年、セクト出身のアナーキスト(山本圭)たちが結託して、旧国鉄並びに日本政府を相手に丁々発止のやりとりを繰り広げる演出が、伝統的に左翼思想が根強いEUの人々に受けたとしても不思議ではないだろう。映倫的には犯人たちが決して逃げ切れないとはわかっていても、犯罪に至る高倉健をはじめとする犯人たちの背景を丁寧に描き観客の同情を引き出そうとした演出は、1975年公開の映画としては結構斬新だったのではないだろうか。
新幹線運転手の千葉真一と新幹線管制室統括宇津井健との緊張感溢れるやりとりは、『踊る大捜査線』における青島刑事と室井監理官そのもの。犯人を寸前まで追い詰めながら何度もとり逃がす警察は、なぜか“無能”に描かれることが多い邦画やTVのテンプレートにそっくりはまっている。対照的に、乗客1500人の生命を最優先にしてギリギリの攻防を繰り広げる宇津井健以下の国鉄マンが、非常に美化されて描かれている。残念なのは、新幹線に仕掛けられた爆弾除去のシークエンスよりも高倉健一味の身代金奪取に重きがおかれているため、『タワーリング』ではメインテーマになっていた人間のエゴとエゴのぶつかり合いが、隅においやられてしまったことだろう。
高度成長を牽引していた日本人も、それに見捨てられた日本人も、みな瞳をギラギラさせながら必死になって生きようとしていた昭和はまだ、宮台真司言うところの“IT”ではなく“YOU”として日本人が扱われていた時代だったのだ。代替え可能なエキストラを雇えば安くあがるものの、あえて北大路欣也や田中邦衛、志穂美悦子や多岐川裕美の主役クラスを端役でカメオ出演させた理由はいったいどこにあったのか。けっしてエリートとは言えないまでも、ニッポン株式会社を下支えする人々の“自負”こそがこの国の真の強味であることを、佐藤純彌監督が見抜いていたからではないだろうか。本作はつまり、自分たちの組織を守ることにしか関心のない官僚に牛耳られた政府や警察と、真っ向から張り合った市井の人々の物語だったのである。
大爆破
図面が火事で焼けたのはやり過ぎでしょ(笑)
2時間半の長丁場も中だるみもせずに、最後まで楽しめました😆
いろんな感情が溢れました😂
そういえば、昔はオープニングでキャストの紹介していたよなとか🤔
あれっ、若かりし丹波哲郎、田中邦衛、北大路欣也とかも出演しているのに、キャストの紹介されていないよなと思ったら、エンドロールで紹介なのかいとか😅
エンドロール短けぇとか🤣
石塚ゴリさん、ここでもメチャクチャ頑張っているじゃんとか☺️
稔侍さんセリフ少ねえけど、それにしても息子にそっくりだわとか(笑)
岩城滉一がどこにいたのかいまだに分からんとか😂
妊婦さん、予想に反して懐妊できなかったのねとか😭
前半の影の主役は、どう見ても山本圭だよなとか😏
ラストの健さん見ていたら、永遠のデューク東郷だよなとか😅
橋渡しの1個目と2個目が同じものなのに、1個目は音速並みの速さでクリアして、2個目は亀よりも遅いのはさすがにコントでしょうよとか🤣
一般人に犯人逮捕を求める警察はありえんでしょうよとか🤣
人間の醜さの本質は今も昔も変わっていないんだなとか😓
よくよく考えれば、健対健じゃんとか😁
高度経済成長期の終わり
リメイク版が話題となっている50年前のオリジナル作を劇場の大画面で鑑賞。
タイトルと内容の過激さで当時の国鉄から協力を得られなかったとか、日本ではコケたものの海外で大ウケしたとかは知っていたが、作品を観るのは初めて。
当時流行のパニック映画にちなんだ企画とはいえ、原作なしのオリジナルで、肝心の国鉄の協力がない中で、ちゃんとした2時間半の大作になっていることに、まず感心する。
犯人は破産して金がないのにあそこまで綿密な準備ができるの?パニック映画にしては車内の乗客の見せ場がない、対策本部は男ばかりで女性が一人もいない、など突っ込みどころはあるが、その頃の日本映画界の状況を打ち破ろうとするかのような、出演者、スタッフの熱量の高さが伝わってくる。
左翼過激派による爆破事件、町工場の倒産、集団就職からの落ちこぼれといった、高度経済成長期の終わりを迎えた当時の世相がしみじみと理解できるし、その象徴として新幹線を爆破しようとするモチーフこそが過激なものだったのだろう。
豪華役者陣の中では、高倉健がこの作品をきっかけに役柄を一気に広げたことが有名だが、一番良かったのは宇津井健。二人が電話越しに対決するシーンとか、あっても良かった。
昭和のオールスターがカッコよすぎる
なぜだろう?犯人グループを応援してしまう不思議。
犯人を目の前に、勝手に学生に捕まえさせようとしたり、中途半端に追いかけ回した挙句に取り逃したりと、警察がなにかとポンコツ。
それに新幹線車内の人々ときたら、当時の日本はあんな民度だったのか。いくら取り乱しているとはいえ、車掌が妊婦にビンタをかますのは、さすがに昭和でもダメだろう。
周りが酷すぎて、指示を出す倉持さんと運転士の青木さんが気の毒。
登場人物はアレだけど、リメイクされるだけあって50年経ってても面白い。
上下線の切り替えは、成功が分かっていてもドキドキ。現在地を示すボードがアナログなのが逆に良い。
懐かしの映像でしか見なくなった丸顔の新幹線も疾走感が素晴らしい。
2時間半ずっと面白かった。
それにしても出演者が豪華すぎ。
それぞれ当時どれくらいのポジションだったかは分からないけれど、その他大勢の中にしれっとビッグネームが紛れてたり、クレジットすら面白い。
ずっと観たかった映画をスクリーンで観られて幸せ。
残り2ヶ月となったけど、今回も丸の内TOEI2。旧シャンゼリゼばかりで、なかなか旧丸の内東映にあたらんなぁ。
パンフレットはなかったけどTシャツ買えた。
スーパーエンターテインメント!
さよなら丸の内東映イベントで、幸運にも本作が劇場で観られると知り、劇場で鑑賞。
NETFLIXの同名新作を見ていたので、オリジナルは少し前だし、技術的にはあまり期待せず、という心構えでしたが、侮ってすみませんでした!
出演者の豪華さにまず驚き。そして皆さん芝居がしっかりしているので、ドラマに厚みがある。昭和の熱量と表現の過激さもあり、迫力が凄い。新幹線のスピードは現代の方が速いけれど、車内の熱量が凄かった。ストーリーの細かな事は指摘せず、予想を超えた迫力のエンタメを楽しみました。
犯人なのに気付けば応援してしまっていた、高倉健はやはり凄い人ですね。
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