「鈴蘭」罠 THE TRAP いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)
鈴蘭
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若い頃の女優さん達が大挙して出演しているのも驚きであり、前回の俳優が違った役柄で出演するのも興味深い
ハードボイルドがどんどんサイコスリラーしていく演出も一筋縄では行かない寄る辺無さ 主役と敵役の二役を演じる奇妙さ 奇天烈な映像と劇判 どこに連れて行かれるような居心地の悪さ等々、てんこ盛りのお節料理のような内容である
ネットには色々と考察があるので参考にして頂くとして、やはり山口智子の怪演が光っていたように感じた トレンディドラマの演技がほぼの自分の観賞歴からすれば、これだけのオドロオドロしい演出をしっかり演じきった頑張りに拍手を送りたい
やたらと注射器がでてくる怖さや、メンタルヘルスを盛り込むストーリーテリング(今では間違っている見解だが)、その延長としてのサイキック的要素も入れての虚実皮膜さは古びれることなく、現在でも充分通用する強固さを保っている ラストの恋人が何故だか白痴の弟と逃げてしまう筋書きの奇妙さも、その唐突なストーリーの舵取りのおぼつかなさに、ついていけなくなるのは想像力の欠如であり、何だかよく分らんがでもそれも認めるという大らかさも今作品には重要な観賞要素であることは間違いない
自分が一番映画から遠離っていた時代の作品として、感慨深い作品であった
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