劇場公開日 2023年8月18日

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「濱マイクのルーツ」遥かな時代の階段を 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5濱マイクのルーツ

2023年12月15日
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鑑賞方法:VOD

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情の欠片もない薄情な麿赤兒、嫌味な存在感で暗躍する佐野史郎、重鎮として申し分のない鰐淵晴子に岡田英次、対照的な塚本晋也と杉本哲太の役柄、マイクの妹が前作より目立つ中で南原清隆に宍戸錠の出番は少なめ、マイクの愛車であるナッシュ・メトロポリタンが真夜中には霞んでしまう、ドラマ版での40クラウンの方が個人的には好み、危ういファンタジーとメランコリックな雰囲気が印象的な世界観で『我が人生最悪な時』は日劇で公開されている現実と非現実が入り乱れた不思議な感覚がまた面白い。

白い男との対決シーンでビビりマクる濱マイクの姿がドラマ版の「1分間700円」で浅野忠信と対峙した時と変わらない、そんな不完全で人間味溢れ格好良くてコミカルな三枚目を演じた永瀬正敏の濱マイク像が前作同様に魅力的、エンディングに流れる曲には萎えてしまうガッカリ感は否めない。

万年 東一