「「流されて、次も地獄か・・・」」遥かな時代の階段を いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)
「流されて、次も地獄か・・・」
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軽快なジャズ(演奏者 菊池成孔がクレジット でもどの曲かは不明)、助監督に行定勲がクレジット、そして千変万化の衣装替え等、そのスタイリッシュさ、滲み出る色気、ゴア表現を隠さない覚悟とビビットな色設計、前作から一変してカラーになってからのシリーズは、より愉しめる作品に仕上がっている 途中のタイムスリップしたかのような怪奇的な戦後直後の混沌とした街の情景演出を挿入する件や、唐突に始るロシアンルーレット等々、なんの因果関係もない中でゲームを興じる親子と、無粋な子分ヤクザの突入であっさり殺される父親 あっという間に願える刑事等々、今のドラマの作りからいうと、乱暴も甚だしいが、でもこれ位の端折り感が逆に俯瞰して作品を鑑賞出来るかもしれない 一種のピカレスク作品としても捉えることが出来、暴力的な主人公の青さが瑞々しくそして痛々しい様をスクリーンに惜しげもなく映し出される "理不尽"を重箱に詰めたような物語だが、それでも細かい事をグッと堪えて生きていく主人公の妹への兄弟愛に、何の結びつきもないのに安堵してしまうマジックがここにあるのだ
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