上意討ち 拝領妻始末のレビュー・感想・評価
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二大巨頭ゴージャス
面白かった。
先に言うのはそれでも同じ監督の『切腹』にはかなわないなあと思ってしまったからである。
ぐいぐい引っ張っていく感じが比べると弱いなあと。
三船プロ製作なので三船があくまでかっこ良くいるのはもうはずせないのでしょうけども。
うろ覚えだが三船は黒澤監督に「おまえは細やかな演技なんぞできないのだから
豪快に動けばいいのだ」と言われたのではなかったか。
それは当たってる気がする。
どうしても抑えた演技、人物だと何かうまくない。
地の底から響く声みたいな仲代達也に印象的に負けちゃってる。
それでも基本がハイレベルなので☆多いです。
斬りあいがあるだろうから足元がすべらないように畳をおこすなんて描写を他の映画では私知らないな。板張りに直に正座とか、細かなこだわり、すごいです。
封建社会対尊き愛
DVDで鑑賞。
原作は未読。
藩主の理不尽な要求に憤慨し、愛を守るために封建社会に果敢に挑んだ父子の戦いを描く、格調高き時代劇大作。
当時の厳格な封建社会において、本作のようなことが果たして起こり得たのか。そんな疑問が頭をもたげたものの、あの時代だからこそ、こう云う出来事があって欲しいと思いました。
愛のために上意に逆らい、最後の瞬間まで武士としての誇りを持って戦おうとした父子の姿と、理不尽なものは理不尽だと声を上げ、大切なものを守ろうとした勇気に感服しました。
一旦は上意に従って、いちを城に返そうとした与五郎でしたが、それを引き留めた伊三郎の言葉に、グッと来ました。
クライマックス、幕府に藩主の横暴を通報するため、決死の覚悟で江戸に向かう伊三郎の前に立ちはだかる親友の帯刀。
両者は剣の達人であり、腕を競い合ったライバル。ふたりが繰り広げる殺陣は手に汗握ると共に、とても辛かったです。
悲劇的な結末が待っていることは予想出来ていましたが、いざその時が訪れるとなったらやるせない気持ちになりました。
※修正(2024/04/09)
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