春婦伝のレビュー・感想・評価
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鈴木清順監督らしさはさほど感じられないが、ないというわけではない
1965年公開、白黒作品 鈴木清順監督 原作は「肉体の門」の田村泰次郎の小説 本作は占領下の1950年に「暁の脱走」の題名で公開されたものに次いで、二度目の映画化 第二次大戦中の中国戦線における従軍慰安婦の物語 内容は、結局のところ戦場の売春婦の純情物語 主人公は原作では朝鮮人女性だが、本作では日本人女性に変わっているそうです 1950年の最初の映画化でもGHQの検閲により日本人に変更させられていたとのことです 鈴木清順監督らしさはさほど感じられないが、ないというわけではない 日本映画オールタイムベストのリストに入っているような作品ですが、力作であるのは納得しますがそこまでの作品かと問われると正直疑問です 日本人への批判的視線が快感になる人なら楽しめて支持する作品と思います
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支那心中
イメージ通り日本兵は偉そうで女性を軽く扱う、慰安婦として戦地に赴く日本の女性たちは商売と割り切って寧ろ明るく振る舞う姿が印象的でもある。 野川由美子の美しさが際立つ反面、ギャーギャー喚くだけの気が強い女でもあり、川地民生が演じる頭の硬いマジメ一辺倒な性格にイライラさせられる。 戦争の悲惨さや慰安婦に対する厳しい環境などが描写されることはなく、過酷な状況で男を愛する女、何を理想として困難に立ち向かおうとしているのか常に苦悩する日本兵の恋愛物語として。
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