「品物じゃなくて、時代を売る」時代屋の女房 shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
品物じゃなくて、時代を売る
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映画「時代屋の女房」(森崎東監督)から。
店内の雰囲気だけでは、骨董屋・古道具屋、
それなのに「時代屋」という店名に興味があったが、
作品冒頭、今は亡き「夏目雅子」さんが、
主人公に扮する渡瀬恒彦さんに向かって話しかける。
「いろんな人がいろんな時代に使ったものを売る、
ポップな古道具屋さん」
「品物じゃなくて、時代を売る、
ねぇ、それで『時代屋』って言うんじゃないの?」
「骨董屋の女房」や「古道具屋の女房」ではなく、
「時代屋の女房」というイメージが、強く印象に残った。
品物の価値ではなく、その品物が醸し出している雰囲気、
そんなものを一緒に売る商売だと考えればいいだろう。
「時代=思い出」とは言い切れないが、
「思い出で張り切ったり、思い出にヤキモチやいたり、
やだね、年取ると」というフレーズが表現しているとおり、
その人が過ごした時代を思い出させる品物が、
「時代屋」の店頭に並ぶこととなる。(価値は二の次)
P.S.
夏目雅子さんの命日が「9.11」と知って驚いたなぁ。
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