「父親のわびしさ」秋刀魚の味(1962) ジョニーデブさんの映画レビュー(感想・評価)
父親のわびしさ
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私が映画に興味を持ち始めたのは大体中学生位だったので、すでに小津安二郎の新作を見る機会はなくなっていた。
かなり大人になってから、フランスで小津の映画が人気があると言うことをニュースで知り、レンタルビデオで見始めた次第である。
評価の高い作品を一気にまとめてみたせいで、どれも笠智衆と原節子が出ているので、正直どれがどうだったかあまり区別がつかなかった。
ただ、この映画に関しては、原節子でなく岩下志麻だったのでよく覚えている。娘を嫁に出す笠智衆のセリフと表情に、父親のわびしさを感じる。
酒をこよなく愛する男たちの、良い意味でも悪い意味でも昭和的で、一つ一つの会話にノスタルジーを感じる。バーのシーンもいかにもセットっぽい感じなんだけれど、それが味があるんですね。
この時、笠智衆は実年齢では58歳だった。
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