「国へ帰ったらロクなことは無かぞ」サンダカン八番娼館 望郷 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
国へ帰ったらロクなことは無かぞ
戦争が起これば兵士のみが英雄視され、英霊として祀られる。その陰で多くの人たちが苦しんでいる。そこには大人も子どもも男も女も関係ない。それを如実に描いてくれたのがこの作品だと思う。平和な世の中だからこそ、帝国主義や侵略戦争の犠牲になった女性たちを思わなければならないと痛感。
性奴隷にさせられた史実は疑いようもないし、墓場まで過去の苦労を持っていこうとする女性たちに補償しなければ納得できない。今の世はコロナの影響で、貧困に喘ぐ人たちも多いだろうし、表沙汰にはなっていないが、必ずこうした人たちはいるはずだ。からゆきさんたちは親に裏切られて故郷を追われ、金が貯まったとしても国に裏切られ、新天地となった満州も敗戦により引き上げなければならなかったという壮絶な半生を聞かされた。
1日に30人!兵士たちの性欲を埋めなければというのは国の方針だったのだろう。回想シーンで思わず涙。そしておキクさんが男客から指輪を集め、それによってボルネオに共同墓地を建てたとか。日本に背を向けた墓が重くのしかかってきた。
一度も会ったこともない嫁。泊まりにきた三谷圭子(栗原小巻)を嫁のように扱った北川サキ(田中絹代)。娼婦として耐えていたサキ(高橋洋子)も良かったけど、やはり田中絹代の圧倒的存在感にまいってしまった。さらに、猫屋敷と化していた家の猫ちゃんたちの演技力も何とも言えない可愛らしさだった・・・ゴジラっぽい伊福部昭の音楽も悲惨な状況を描くのにピッタリだったなぁ。
こんにちは、
コメントもいただきましてありがとうございました😊
レビューの内容、過去のことにしてはいけないですね。
🍀性奴隷にさせられた史実は疑いようもないし、墓場まで過去の苦労を持っていこうとする女性たちに補償しなければ納得できない。今の世はコロナの影響で、貧困に喘ぐ人たちも多いだろうし、表沙汰にはなっていないが、必ずこうした人たちはいるはずだ。からゆきさんたちは親に裏切られて故郷を追われ、金が貯まったとしても国に裏切られ、新天地となった満州も敗戦により引き上げなければならなかったという壮絶な半生を聞かされた。
1日に30人!兵士たちの性欲を埋めなければというのは国の方針だったのだろう。回想シーンで思わず涙。そしておキクさんが男客から指輪を集め、それによってボルネオに共同墓地を建てたとか。日本に背を向けた墓が重くのしかかってきた。🍀
日本は、韓国人慰安婦問題は、先の大統領との間で解決した、と言っていますが、日本人については、話題にもならないですね。
考える視点を与えていただきましてありがとうございました😊