劇場公開日 1954年3月31日

「すべては最後のシーンのために」山椒大夫 talismanさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0すべては最後のシーンのために

2022年5月14日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

安寿は姉であって欲しかったがキャステングの関係で仕方なかったのだろう。香川京子は妹であっても厨子王を立ち直らせ勇気を与えた姉の力を持った安寿だった。

そして田中絹代の素晴らしさ。気品と優しさのある母は最後のシーンでも変わることなく更に神々しいものになっていた。

「昔はひどかった日本」でもあり、現代にも通じるアクチュアルな問題も含む普遍的な物語「安寿と厨子王」。この国の宝物だ。

おまけ
終演後、香川京子さんのトークショーが!溝口監督から安寿の眉は阿修羅の眉にと指示された、とメイクさんから聞いたとの香川京子さんの言葉に感動し納得しました。今も現役で「女優」という「仕事」をしている香川京子さん。若いときから自立心と自由を求める心の強い方で尊敬します。

talisman