「便所は汲み取り」ゴンドラ(1987) kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
便所は汲み取り
アート系作品かと思ってしまった序盤から、ハートフルドラマへ。説明なんてまどろっこしいものは要らない。孤独を感じている青年・良からすれば、都会で見つけたたった一人会話の相手。街並みが海に見えるというところが絶妙でもあった。一方の11歳の少女かがりは音のない高層マンションの一室で文鳥のさえずりに癒やされていた。
鳥の死骸を扱ったことから、ちょっと間違えればホラー、エロチックなものになってしまうだろうに、純粋な心を持つ主人公のおかげでファンタジーさえ感じてしまう。下北半島のロケ地もいいし、良の母親(佐々木すみ江)の演技がとてもいい。
好きなシーンは廃校となった学校の音楽室。壊れたオルガンを弾いて目眩を起こすところが不安定さを醸し出していた。
まさしく掘り出し物の作品だった。木内みどりも佐々木すみ江も入浴シーンがあるし、少女かがりも一緒に入ってる。少女ヌードシーンがある映画ってのは何故か埋もれちゃうんですよね(勝手に思ってます)。
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