GONINのレビュー・感想・評価
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最高のバイオレンス映画
タランティーノやロバートロドリゲス、デ・パルマ、スコセッシ等と並ぶ日本のバイオレンス映画の名監督の傑作。30年ぐらい前の作品だが、関係なく面白い。 石井隆監督はもう少し世界で知られてもいい監督だったと思う。 それも運なのかもしれない。
なんかすごいメンバーなんだけど・・・
セリフがよく聞き取れないシーンが多くて内容がよく分からなかったものの演者がそれぞれ凄すぎて雰囲気だけで持ってかれちゃう。佐藤浩市、本木雅弘、根津甚八、竹中直人、椎名桔平の豪華メンバーにたけしひとりで持って言っちゃう凄さ。改めて俳優の凄さを見せつけられた。
日本ノワールの金字塔。
椎名桔平が出ているのに最初見たときは気づきませんでしたよ。どこに出ているんだ!椎名桔平!そう叫んだことをなんとなくいまだに覚えている今日この頃です。竹内直人のキレ具合もいいし、もっくんの危うさも、ビートタケシの不気味さも、そして根津甚八のハードボイルド感、木村一八の若さ、鶴見辰吾のういういしさ、そして佐藤浩市の圧倒的演技力。この映画を見た大学生の頃から今でもずっと佐藤浩市ファンでございます。金蔵建てた万代さんは永遠の日本のアウトローの憧れです。
【世の中の枠からはみ出した男達の刹那的な生き様、死に様を描いた作品。非情極まりなき極北の映画。 非情なる世界を見事に映像化した故、石井監督の想いが伝わって来る作品であると思う。】
■バブル崩壊で多額の借金を背負った万代(佐藤浩市)。 大越組からの代金強奪を計画していた彼は、コールドボーイの三屋(本木雅弘)、刑務所帰りの元刑事・氷頭(根津甚八)、リストラに遭った会社員の萩原(竹中直人)、元ボクサーのジミー(椎名桔平)と共に計画を実行するが、彼らは大越組のヒットマン、京谷(ビートたけし)に命を狙われていく。 ◆感想<印象的な嫌なシーン> ・明らかに狂っている会社員の竹中直人演じる萩原が、矢鱈に家族の元に”お父さんは頑張ったんだぞ”と電話を掛けるシーン。 ー 彼が、久しぶりに家に帰って際に、家の中に飛んでいる蠅の音。気持ち悪い事、この上なしである。そして、彼は自らが手に掛けた妻と子供達の屍の中、京谷に額を撃ち抜かれる。 今作は、資料を見ると竹中直人が石井監督に”パルプフィクションみたいな映画を撮りましょう”と言った事が切っ掛けだそうであるが、パルプフィクションどころではない、後味の悪さである。- ・元ボクサーのジミーを演じた椎名桔平は、最初全く分からず・・。彼と情婦の最期も後味が悪い事、この上なしである。 ・故、根津甚八が演じた氷頭の妻と娘が凶弾に斃れるシーンも後味が悪い。 ー この名優の哀しき目力が随所で見られるだけでも、この作品には価値があると思う。- ・万代や、三屋の最期も後味が悪い事、この上なしである。 <今作は、逝去された石井監督の出世作である。 それまでの極道映画には、”滅びの美学”などという言葉が良く使われていたそうであるが、この作品には美学の欠片もない。 だが、それ故に今作の価値があるのだと思う。 現在の邦画では、暴対法の関係もあるかもしれないが、今作のような非情極まりなき極北の映画は製作出来ないのではないだろうか。 その点を、見事に映像化した石井監督の想いが伝わって来る作品であると思う。>
以前ビデオで観た映画だが改めて。何故だか分からないが、今日まで北野...
以前ビデオで観た映画だが改めて。何故だか分からないが、今日まで北野武の監督作品だと思い込んでいた。大昔、若い頃観た時は正直この映画を面白いとは思えなかった。石井隆という監督の名前は知らなかったが、彼は脚本家としても優れているのだろう、この脚本が素晴らしいと思う。久しぶりにみたが、根津甚八は本当に格好いい。
役者の適材適所が光る映画だった
面白かった。 ハードボイルド映画はとても好きだけれど、この映画は特に、役者とそのキャラクターがとてもあっている感じがして、心地よかった。 かなり古い映画なので、まだ若い頃の元木君が出ているが、才能の片鱗を大いに発揮していた。 加えて、久しぶりに見る根津甚八の痺れるかっこよさ。 竹中直人の突き抜けたイカれぶりなどワクワクするようなキャラ達だった。 ストーリー的には割と単純だったけれど、見応えは充分だった。
顔面マヒナスターズ
観ている途中、当時のたけしの「モックン!!」というギャグを思い出す(両腕を前方にね) 韓国や香港ノワールを観ているようで印象的な場面が続く もろに男同士もありとにかく全編濃い 音楽の使い方も独特でクセになる映画
5人のアウトロー
石井隆監督1995年の作品。 邦画アクションに於いても未だに鮮烈に残る傑作。 借金まみれのディスコのオーナー、万代。 男相手のコールボーイ、三屋。 元刑事、氷頭。 リストラされたサラリーマン、荻原。 パンチドランカーの元ボクサー、ジミー。 社会から弾き出された5人の男が出会って、万代のディスコを取り仕切る暴力団・大越組の大金を強奪する計画を企てる。 見事成功するが、仲間の一人から足が付き、雇われた二人組の殺し屋に追い詰められ…。 スタイリッシュ!クール!バイオレンス! 鬼才の才気が冴えまくるスリリングな世界。 佐藤浩市、本木雅弘、根津甚八、竹中直人、椎名桔平…豪華な面々。 本木は個性的、竹中はかなりアブナイ、根津が渋くカッコいい。 大越組組長の永島敏行、殺し屋役のビートたけしまで、贅沢。 男たちが皆、この作品/世界に合っている。 5人のやった事は無論犯罪。 故にその末路は予想付く。 悲しく、愚か。 何が彼らを狂わせたのか。バブル崩壊というあの頃の社会か。 それしか道は無かったのか。 男たちは時に、馬鹿な道を行き、自ら命を散らす。 男たちは時に、そんな男(アウトロー)たちに、憧れ惚れる。 50年~60年代は黒沢時代劇、70年~80年代は深作バイオレンス、90年代はこの『GONIN』、近年は『るろうに剣心』やその他。 邦画アクションだって捨てたもんじゃない!
過去鑑賞
多少フィルムの質が悪かったり、ファッション等古さも感じない訳ではありませんが、今観ても十分面白い作品でした。 ストーリー的には割りと単純ですが、豪華な俳優陣が演じる登場人物各々が個性的であるため、インパクトの強い作品に仕上がっていますね。 個人的には自分の住む街の地名が出てきたり、見慣れた高速バスや双葉のSAが舞台になっていたので、更に好感度アップしてしまいました。
邦画の大傑作!!
大好きな映画です。 安川午朗さんの音楽も最高!サーガでもかかったメインテーマでご飯3杯いけます。 ななめの文字もカッコイイです。全部かっこいいです。邦画フィルム・ノワールの最高峰だと個人的には思います。 ビートたけしさん達の真っ向勝負に向かい合って打ちっ放す銃撃戦の有り得なさとかっこよさは、石井監督の凄さだと思います。 出てくる役者、全員、凄いです。これをまとめあげる石井監督はもっと凄いです! 番手は低いですが、この鶴見辰吾さんの過不足ないヤクザっぷりも好きです。
本格派ハードボイルド
フランスの「ドーベルマン」など、影響を受けた映画が数多くある、ハードボイルドのターニングポイントになるような作品です。 シュールでサイケデリックなところがあるので抵抗を感じる人も多いでしょう。 特に、無計画で投げやりな殺し屋ビートたけし。 竹中直人と根津甚八は不穏で陰惨な雰囲気が出ていてさすがでした。 もっくんと椎名桔平は、意外な演技でした。 佐藤浩市を加えた五人の演技は、相乗効果をもたらして、不思議な化学反応を見ているような幻想感をかもした独特の世界観が出ていて、これは凄い。 バイオレンス、ハードボイルドといえば、この映画を外すことは出来ないと思います。
"九人"
もっとイカれて突き抜けた役かと思いきや、無難な役どころのモックン。 張り切って可笑しな演技を厚かましく披露した竹中直人の存在感がウザい。 この二人の努力も水の泡、ビートたけしが全部持ってく不気味な様相で本作の陰鬱な雰囲気を一人で作り上げているのは気のせいか!? 主役として文句なしな佐藤浩市と本木雅弘の共演、絡みは今一つながら世代も近い?木村一八にビートたけしとのラストを演じるモックン、クールな渋さ全開の根津甚八、ヤクザ役がハマっている鶴見慎吾、ワンシーンながら威圧感満載な室田日出男などなど。 もう絶対に拝めない豪華で奇妙なキャスト陣の共演が、一番観たいと思わせる役柄と物語で贅沢極まりない本作。 ありきたりな物語ではあるが、キャストの斬新さで勝っているのは否めない。か。
テーマはやはりバブル崩壊がもたらした精神の荒廃であったのだと思います
GONIN とは、組事務所を襲撃する五人のこと なぜローマ字表記であるのか? その五人には連帯なぞなくバラバラの集まりを示しているのだと思います 人数と同じ五文字です 赤いはらわたシリーズとは独立した物語です 名美も哲郎も登場しません 圧倒的な暴力の表現、冷めた視線の撮影 その表現に隠れていますが、テーマはやはりバブル崩壊がもたらした精神の荒廃であったのだと思います ホモセクシャルがなぜ中核に据えられているのかもそれに関係しているのだと思います 万代と三屋、京谷と柴田に物語は収斂されます ジミー、氷頭、萩原は恋人や家族とのノンケの人間であり、次々に退場していくのです つまりノーマルな関係性は崩壊してしまい、維持しようにも再建しようにももはやどうしょうもなく壊れていくのです 残されるのはノーマルで無いところの関係性だけだったのです しかも暴力に彩られた形なのです 結局、三屋と京谷が最後まで生き残り、死んでもなお高速バスでともに旅行するのです 果てしのない地獄までいくのです それがバブル崩壊、失われた20年をも予言しているのです 公開された1995年の空気感が本作に凝縮して閉じ込められています その年は、阪神大震災で幕をあけ、オウム真理教のサリン事件と続き、金融機関の不良債権問題が渦巻く世情が騒然と浮き足立っていました バブル崩壊は単なる不況や地価の下落ではなく、底知れぬ奈落への墜落ではないのか それを誰しもが感じ始めた年だったのです それは生き残る為なら、何でも有りという考え方に普通の人間までも囚われるようになっていく始まりだったのです 単なるバイオレンスアクションに止まらない映画であり、それが今日も見る意義と意味を失わせていないのだと思います
スリリングな2時間
ディスコを経営する万代は莫大な借金を返済するため仲間とともにヤクザの事務所を襲撃するが…。 根強い人気を誇る90年代のバイオレンス映画。物語に粗さこそあるものの、力強いバイオレンス演出やキレまくりでキャラ立ちしまくりな登場人物など人気の理由がわかる作品でした。
フィルムノワール。 ハードボイルドガンアクション。かなりの名作。B...
フィルムノワール。 ハードボイルドガンアクション。かなりの名作。BL要素あり。撮り方がすごい良くて遠くからのショットが起きている状況を説明不要にしている。緊迫感あってすごい。いきなり殺すしごちゃごちゃ言わない。
GONIN:飯田のお袋に金 ボケてるんだ【邦画名言名セリフ】
【GONIN:個人評価=★★★★】 ★★★★★:今すぐ観るべき‥人生を生きる為の何かを教えてくれる貴重な映画 ★★★★:早めに観るべき‥観る人だれにでも何かを与えてくれる大事な映画 ★★★:まあ観ても良し‥観る人によっては全く意味を持たない普通の映画 ★★:観なくても良し‥単に時間だけを浪費してしまう可能性が高い映画 ★:観てはいけない‥観た後に非常に残念な気持ちを感じてしまう映画 【GONIN:おすすめポイント(個人評価理由)】 1.主役級のこれだけのキャストがそれぞれベストな役を演じている貴重な映画!!! 2.挿入歌『紅い花(歌:ちあきなおみ)』も良いなぁ!! 3.佐藤浩市と本木雅弘のキスシーンは超レア! 【GONIN:名言名セリフ→発した俳優とその場面】 ・「飯田のお袋に金 ボケてるんだ」 →佐藤浩市が本木雅弘に対し、死ぬ直前にバスターミナルそばの男子トイレで発する名言名セリフ。
最強の5人にまた会いたくなる
初っぱなから妖しい雰囲気をふりまく本木雅弘がキレッキレだった。竹中直人の変なおじさん演技全開。ディスコのオーナー佐藤浩市、元警察の前科もの根津甚八。金髪の椎名桔平がボコられる画面の反対側で横山めぐみがヤラれるワンショットが印象的。眼帯のホモヤクザの殺し屋のビートたけしの異常なほどの存在感に圧倒。暴力シーンの撮り方に唸る。 ラストは相撃ちになったたけしと本木がバスに揺られながら幕。
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