古都(1980)のレビュー・感想・評価
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岩下志麻版に軍配!
京都観光のガイド本として原作本を読み、 1963年の岩下志麻版に引き続き鑑賞。 また、監督が市川崑ということでも 期待が高まった。 しかし、生まれは同じでも、 育った環境により人生は大きく左右される との生き別れた双子の悲劇性が 強調されたものの、 苗子は見事な人間形成を遂げている のだから、多分にそこに力点は無いであろう 川端康成の意図に反して、 何かと説明調的に 全編に渡り原作から話を膨らめ過ぎ、 特に、苗子を愛するかのような 三浦友和が演ずる原作に無い人物の設定は、 苗子の最後の決断の意味性を底浅いものに してしまい、彼女の奥ゆかしさを 致命的に薄めてしまってはいないだろうか。 また、千重子の普段着を 洋服にしたせいもあるだろうが、 彼女の京女とさてのたたずまいとしては、 演じた時の年齢としては 1歳の違いしかなかった岩下志麻には 遠く及ばず、 古都の世界へ誘ってくれた原作本から 遠く離れてしまったのは 市川崑監督の名匠らしからぬ演出に感じた。 この作品は山口百恵の引退記念企画 とのことだが、 アイドル映画の域に留まってしまったような 印象は残念だった。
落ち着いた映画、 心は踊らないが1961年版より判り易い
あらすじ=佐田千重子(山口百恵)は捨て子で、双子の妹が居たというのが話のメイン
1=固い事から書くが、千重子は、「店の前に捨てられていた」が、
①置手紙なし、 ②警察への届け出なし → 非合法行為=少し残念
でも、1961年版は、「祇園の夜桜時、赤ん坊を見つけて盗んだ」だから、
それよりは、少しマシ
2=三浦友和はどんな活躍するかなと思って観たら、あまり出番なし
清作と言う、苗子(山口百恵:1人2役)の恋人程度の脇役で
出演は数分 → セリフの長い順から数えると10~15番目位
3=感動する場面はあまりなかった
淡々と進む感じだった
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